地元紙の毎週木曜日の映画評を書いている記者さん、どうやら偉い方みたいですが、私にとっては相性の良い記事を書く方で、彼の評価に沿って映画を選ぶとブレが少ないです。

で、特に鳴り物入りの大手配給作品には時に辛口評価をするお方が絶賛。原作は好きな作家の三浦しをんさん、となれば見ない訳には参りません。
近所の友人を誘って、水曜日レディースデー狙いで出掛けましたが、移動中、友人曰わく「石井裕也監督だよね」。

「え〜っ、どうして監督名までチェックしたの?」

失礼ながら、友人はそこまでの映画好きではなく、普段は監督さんまで考えてなさそうな人なので、驚きました。

ですが、な、何と石井裕也監督はご主人の学生時代の仲良しの息子さんだそう。って事は満島ひかりさんのお舅さんかぁ。

最近、ご主人たちがレストランで集まった時に、彼女もお会いしたそうで、結婚式以来の超久しぶり。他の仲間がシャイな中、大変に人当たりの良いかっこいいオヤジだったそうです。

ってな触れ込みはあっても無くても、見応えのある作品でした。

石井監督の出世作にして、満島ひかりさんとの出会いをもたらした「川の底からこんにちは」(これも地元紙の映画評を見て発見した)では、主役を含め、キャストは当時は派手に活動している方はあまりいなかったのが、この作品ではドドーンと有名な俳優さんが揃って、しかもいい味を出しています。

セットも主人公、馬締の暮らす古めかしい下宿や、むさ苦しくも情熱の渦巻く編集室などなど、とても凝っていますし、いやはや、石井監督、今や有名監督の仲間入りの様相ですね。

先月まで放映していた深夜ドラマ、同じく三浦しをんさん原作の「まほろ駅前番外地」でユルくてだるくていい加減で、でも実は心に何かを抱える行天をダラダラした雰囲気で好演していた松田龍平さん、打って変わったマジメな馬締君です。

ぎこちない動き、コミュニケーション能力かなり低し、これと決めたらまっしぐらに没頭の馬締青年って、かなりアスペルガーチックです。

逆に言うと、アスペルガーなど発達障がいがあるが、知的レベルの高い人が天職に出会えたら、すごい能力を発揮出来るって事だよね。

………と、原作者や監督やスタッフ、キャストが想定していないかも知れない方面の感想を抱いてしまいました。f^_^;

辞書を作るのは、気が遠くなりそうな細かい、誤解を恐れずに言えば、重箱の隅をつつくような作業を積み重ねて行くのですが、変人で営業マンとしては使いものにならず、部署のお荷物状態の馬締君が、定年間際のベテランに引き抜かれてから、変わって行くのです。

辞書にかけてきた先輩が小林薫さん、パッと見チャラいが馬締の熱意にほだされる先輩がオダギリジョーさん。どの組織にもいそうな縁の下の力持ちで実直な契約社員に伊佐山ひろ子さん。

そして、言葉の海を渡ろうとする重鎮としてドラマを引き締めているのが、時としてお茶目を発揮する加藤剛さん。

そのほか加藤剛さんの妻が八千草薫さんだったり、下宿のオバチャンに渡辺美佐子さん、その孫で、馬締の良さを認め配偶者になる板前に宮崎あおいさん、などなど豪華キャストなのです。

とにかく、いやらしいドロドロがなくて、とても爽やか。だけど、嘘っぽくなく作り込んでいて、とても読後感ならぬ鑑賞後感のいい映画でした。

書籍が電子化に向かい、紙の本が衰退すると言われている時代に、敢えて途中でポシャりそうにすらなる儲からない辞書作りをテーマに原作を書いた三浦しをんさん、映像化した皆さんの心意気を感じました。

テーマと時代背景、配役の妙でしょうか。ご年配の鑑賞者も多かったし、いろいろな世代が共に楽しめる作品でした。

と私も絶賛しておきます(笑)。


ちょっと買い物してから、友人が昨年度末位からアルバイトを始めたベーカリーカフェで、もう一人の友人も合流。ナチュラルテイストのおしゃれなランチ&お茶を楽しみ、今日もいい1日でした。(^_^)v


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