今日は徹子の部屋の録画を取って(マッサンのシャーロットが出演との事だったので)、そのあと、生放送でスタジオパークからこんにちはにご登場の徹子さんを見ました。

 いやはや抱腹絶倒。

 テレビ黎明期から活躍していて、記憶力抜群の徹子さん。録画などというものがなくて、生放送しか出来なかった時代のエピソードを数々覚えていらして、真面目にやればやるほど、すさまじいコメディタッチな場面が出来上がっているという・・・今、お笑い番組で流したら、大笑いの「やらせ」をとなりそうな話です。でも、当事者は本当に真剣深刻にやっているのですから、第三者から見たら、こんなに面白い事はないだろうなぁと・・・。
 
 例えば、刑事と犯人を演じる役者さん、手錠をかけたのはいいが、鍵が無い! でも、生放送。探す時間はないから、手錠をつけたまんま不自然な演技が始まる。一人ずつ登場の場面では、手錠を掛けられた相方を隠しながら、何とかしようとするのだけれど・・・という話は涙が出る程おかしく、アナウンサーの伊藤さんも涙どころか鼻が出る程。徹子さんと親しい清水ミチコさんは、辛くも笑い崩れる寸前みたいでしたが・・・。

 森繁さんの、テレビ黎明期にして既にの大物ぶりも見事でした。
 さすがにテレビの始まりは知りませんが、徹子さんが、声優をされていたという、大人気ラジオドラマの兄弟サル、ヤン坊、ニン坊、トン坊の余韻は物心ついたころに残っていて(多分、年の離れた兄が幼いころに聞いていたのでしょう)、絵本もありましたし、両親が、何かあると、ヤン坊、ニン坊、トン坊♪とテーマソングを歌っておりましたよ。あの絵本、まだどっかにあるかなぁ。あひるの「があこさん」を、悪いいたちから救う話を覚えていて、いたちのおならで、おさるさんたちがものすごい臭いに苦しむ場面をぬいぐるみ人形で表現してありましたっけ。

 物心ついた時にはテレビというものがありましたが、まだモノクロ画面。カラー放送は東京オリンピック以降だったかと思うのですが、うちはカラーテレビを買ったのは、多分最後の方。私が中学になってからでしたし、当時爆発的ブームになったソニーのトリニトロンなんて高級ブランドのテレビを買うお金は無い。そこで、当時は飛ぶ鳥を落とす勢いだったダイエーのオリジナルブランド「ブブ」というコスパの良いテレビがやってきたのでした。まだプライベートブランドなんて言葉もないころの事でした(私がコスパにこだわるのは、名より実を取る親の行動を見てからず〜っと変わりないですね(笑))。

 ジャングル大帝は今はなきサンヨーが提供して、テーマソングの最後には「さんよーからーてれびげきじょ〜」というメロディが入りました。わざわざカラーテレビ劇場って歌ってる程、当時はまだカラーテレビは普及していなかったし、コメディアンの坊屋三郎さんだったか、伴淳三郎さんだったか、確か伴さんだったかと思うのですが、うちのテレビにゃ色がない、隣のテレビにゃ色がある♪と歌っていたサンヨーカラーテレビのCM。あの頃は隣が何を買ったと言えば、うちも買う!の競争心丸出しのガツガツした高度経済成長期だったのです(上海で、久しぶりに昔の東京の空の色、そしてガツガツ次々に物を増やして行った時代を思い出しました)。

 あ〜、なつかし〜な過去になってしまっていて、徹子さんには及びもつかないものの、私も、かつて親の事を「古い事言うよ」「歴史を知る人だね」と思っていたのと、同じような年代、同じような思考になっています。

 スタパで徹子さんを見ていて、記憶力のめっちゃいい人だなぁと思いましたが・・・甚だおこがましくはありますが、正直なところ、ちょっと自分に似てるかもと思いました。何しろ、昔の事をかなりよく覚えていて、みんなが忘れたエピソードを覚えているので、クラス会で一人浮いた事もございます。

 とにかく、今日のスタパはやたらと時間が短かく感じられました。いつもだって長くは感じられませんが、テレビ黎明期の次はパンダ話が続いて、お芝居の話までがやっと。局側が本当はこれとこれと用意したネタは、そこでほぼ尽きちゃったらしい一方、もっと喋りたいのに時間が無いという気持ちを滲み出させた徹子さんに「誰のせい?」と親しいが故の率直さでツッコむミチコさんにも笑ってしまいました。

 徹子さん、話すも聴くも、人を引き付けてやまないですね。

 徹子さんのパンダに対する偏愛は、子ども心に「けっ!」で(激混みのあまり見に行けないという僻みがあったのかも知れませんが)、どうして、そんな偏愛に陥ったかという事を、今の今まで知らなかったのですが、幼い頃、アメリカみやげにおじさんから貰ったパンダのぬいぐるみが始まりだったんですね。昭和ヒトケタ生まれへアメリカみやげとは、やっぱりとてもモダンなお宅に育ったお嬢様だったんだなぁと思います。

 ・・・と徹子さんの歴史に、自分史を重ねて、懐かしくも、面白可笑しく、楽しく見させていただきました。

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