徒然なるままに・・・

 私の周囲には喫煙者が殆どいません。こども時代から今に至るまで、喉から風邪を引くタイプなので、大変に助かる分、タバコの臭いや煙に敏感になっていて、少しでも臭うとすぐにわかってしまいます。

  匂いと書かずに、臭いと書くくらいですから、いい感情を持っていないのは明白で、おそらく傍目にもダダ漏れでしょう。
  つい最近見た黒澤映画の傑作「生きる」では、主人公が胃の不調で診察した病院の医師が、葉巻を吸って煙を撒き散らして(という言い回しにも嫌悪感が漲っていますね<ぢぶん💦)、ありゃりゃ!でしたが、今ならありえない診察室での医療従事者の喫煙も、私がこどもの頃くらいまではありえました。

  そして、一人前の男性ならば、普通喫煙するもんだ、というのがこども時代の風潮で、私の父のようなタバコを吸わない男性はかなりの少数派でした。

  義父は超甘党でしたが、結婚したての頃はごくわずかながら喫煙習慣が残っていたと記憶しています。男たるもの甘いもんを好むなんて、という風潮で成人した世代なんですね。今なら、義父のタイプは堂々とスイーツ男子になり、タバコには手を出さなかったかと思います(反抗期はかなりなものだった長男ですが、一度くらいは手を出したと告白したタバコ、超甘党のDNAを受けた彼には合わず、スイーツ男子してます(笑))。

  そんなタバコですが、確かにある面ではカッコイイのも事実です。戦前の映画、カサブランカのハンフリー・ボガードとか、魅力的ですよね。

  そのかっこよさに憧れ、手を出して、というパターン、それで一人前の男だ!というのが従来型でしたし、女性の場合は、淑女は喫煙なんてしない、という旧来の枠から外れるために手を出し、ユニークな人物を感じさせる、というのが従来型でした。

 多分、桃井かおりさんとか、樹木希林さんとか(体を悪くされて禁煙したそうですが)、ストレスの多い職業柄や、役柄の幅を広げるためもあったでしょうが、ユニークさや反骨精神の体現している感がありました。ヤンキー以外の一般人においてはキャリアウーマンである証としての喫煙が女性にはあったように思います。

   しかし、今はですねぇ。

   これだけ健康に悪いと喧伝しているのに、喫煙する、というのは、職業的に過剰にストレスがあったり、職業が俳優等と言うケース以外は、アメリカではそうなったように、日本でも、自己抑制のきかない人認定されつつあります。

   NHKなんぞは、ドラマの喫煙シーンをかなり減らしましたね。たまに出て来るのはギャングとか、チンピラとか、要するに一般人ではないです。極端に言うと命懸けストレスだらけか、前途に希望が持てないやけくそかという感じ。

  余談ながら、こどもの学校関係で一時期親交のあった方のお父上が元警察の捜査一課の刑事さん。その喫煙開始理由を聞いて、ストレスの大きさを知ったものでした。

  お食事中の方はご覧になってはいないと思いますが、時としてはバラバラになったご遺体を収容しなくてはな捜査一課の刑事さん、体に付いた臭いはなかなか取れず、タバコでマスキングするしかなかったというんです。


   さて、喫煙は女性にとってはより深刻なダメージがあるのも知られるようになりました。

   なのに、どうして?って今から喫煙始める若い方に対しては思ってしまうんですよね。

   しかも、毎日の喫煙は健康への影響もさることながら、チリも積もればで、何年、何十年と重ねると、悠々おベンツが買えるくらいの金額になってしまいます。

   正直に言うと、喫煙におおらか過ぎた当時の風潮と若気の至りの好奇心で、私もタバコに手を出した事がありますが、その計算してみると、やーめた!でしたね。誠にケチは身をたすくであります(笑)。

  
    と、まぁ、そんなこんなの経験と、基本的に否定的なのがにじみ出てしまうんでしょうね。

   一時期に喫煙者と仲良くなる事もない訳ではありませんでしたが、物は試し的に手を出してはみたがすぐにやめた人以外の習慣的喫煙者とのご縁、続きませんでした。

   一つ、悪かったなぁと思うのは、こどもの関係のお役をしていた時に、お手伝いに来て下さった至って真面目そうなお父さんが、中学時代からの喫煙者と知らず、その奥さんに喫煙の非をポロッと言ってしまった事でした。

  彼女が一瞬、キッとなって「うちの旦那なんて、中学からタバコ吸ってたけどなんともない」と言った後は和やかでしたが、以後、二度とお近付きいただく事はありませんでした。

  喫煙習慣は良くないと思うし、タバコの煙は超苦手だけど、友だち未満、他人以上の人の前で言うのは、やはり気をつけないとですね。

  二男の高校時代の役員仲間もいい方たちでしたが、中心的な人たちが喫煙者。気をつけてはいたつもりでしたが、やはりタバコ嫌だよオーラがダダ漏れだってんでしょうね。1、2度定例の飲み会に欠席した後、二度とお声がかからなくなりました。

  
   ちなみにフィギュアスケート関係でお会いして、言葉を交わす事もあった方で、喫煙されているのを見たことがないのですが(大会やショーの喫煙コーナーで、喫煙される見知らぬ方もお見受けはしますが)、これって、やはり健康意識が高いのか、観戦諸費用優先なのか、それとも選手本人の人柄というか生活様式の反映なのか(例:小塚さんは格別に食いしん坊😏)・・・・・どれでしょうね?