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 昨年、上野の国立博物館で開催された運慶展はなかなかの賑わいだったようです。

 ですが、根性がなくて、上野には行きませんでした。そして、市内のお手頃運慶展に行って参りました。
  同行の年上の友人はシニア料金で200円なのですが、私は惜しい!まだちょっと年が足らず、普通の料金800円。

  なもので、コンパクトな会場内はシニアでいっぱいでした。私なんぞ平均年齢下げていたかも知れないぞ(笑)。

  正直なところ、800円という入場料を払うと「あれ、これだけ?」って感じがしないでもないのですが、奈良の室生寺、愛知県のお寺、鎌倉の鶴岡八幡宮や寿福寺などあちこちから仏像を拝借しているのを思うと、まぁ、仕方ないのでしょうね。

 仏像は重要文化財で国宝はございませんでしたが、彩色が美しい梵天立像(写真のチラシに映っている仏様)は、日本の仏像の中ではなかなか見る事がない枯れてない妖艶さでありました。
 
 はっきり慶派によるものと分かっている仏様もおわしましたが、恐らくは・・・の慶派らしさを感じさせる部分を説明しての推察もありました。

 一番面白いのは、頭の上動物と、所持している寺院での呼称がずれまくっている横須賀の曹源寺の十二神将立像でした。はっきり慶派の仏像とは断言できないらしいですが、いきいきとした姿で、中にはサタデーナイトフィーバーのジョントラボルタか?というようなお姿の神将もおられました。

 どれが辰? 寅って書いてあるけど、どうみても違う動物だよね、などとひそひそ言いながら、当該動物を頭に乗せておられる方を探すのもなかなか面白かったです。展示では敢えて、お寺で伝わっている通りの呼称を呈示したそうです。

 東の正倉院と呼ばれている(!?)金沢文庫ですので、国宝展示もありましたが、ひじょ〜に地味な文字のお宝でして、梵字などはちんぷんかんぷん。でも、鎌倉時代の非常に美しい楷書は、少しは判読出来ました。

 コンパクトではありましたが、何しろ交通費と疲労度が上野のお山まで出かけるのと雲泥の差。構えず見られる運慶展もなかなかいいものでした。

  広重の金沢八景の浮世絵タイルを貼ったトンネルを通って、称名寺の境内に出ると、白梅が咲いておりました。そして、地面に降り立った烏が集会を開いていて、高いところではトンビがグライダーのように舞って、なかなかのどかな風景でした。

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 お日様は顔を見せてくれているのに、すこぶる冷え込む1日で、スーパーのインストアベーカリーで100円珈琲を飲んで一息ついてから、帰途につきました。

 北陸の豪雪、早く日常生活に戻れますように。

 そして、東日本大震災の後、絶大な支援をしてくれた台湾は花蓮の皆さんの被害がこれ以上広がりませんように。

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