昨日、映画をご一緒した友人がご主人は二度見るほど良かったと大絶賛したので、暮れも押し詰まって来ると行けなくなるかも、で横浜駅まで出て、ボヘミアンラプソディーを見ました。

   クィーンのフレディ・マーキュリーを主人公に、クィーンの結成やメンバーとの絆、軋轢、恋人との出会い、取り巻きによる乱脈な生活、そして死に至る病を得るまでを疾走するように描いています。
   クィーンの黎明期、日本のファンが火をつけたとも言われますが、八ヶ岳の棚の中にも帯の着いた戦慄の女王のアルバムがありますよ。

    高校生だった私にとっては悪魔的までのフレディの美声、超絶技巧のブライアンのギターなど、ドキドキものでした。

    昔のミュージックライフに乗ってた小噺に、フレディ、ミック・ジャガー、エアロスミスのスティーブン・タイラーの三大大口が、口が小さく見えるレブロンの口紅の番号を教えあうというのがありましたが、この作品でも口の悪い記者たちが、どうして歯を治さない?と訊ねる場面がありました。

    何でも自分の経験レベルに引きずり下ろして理解しようとする癖のある私には、フレディを演じた俳優さんが、はじめのうちは反っ歯の窪田正孝さんに見えて困りました😅

   そして、ロジャーはもっと反骨感のある鋭い眼差しで、こんなにラブリーではなかったかと。ついつい、フィギュアスケーターの誰かと似てるぞ、と気になってしまいました。バシリエフス君?いや、違うか。ガチンスキー?🤔   

    そして晩年のフレディを支えた友人というか恋人は朝ドラ『だんだん』のヒロインの幼馴染役の久保山君に似てると思ったり^^

   閑話休題。

    私が若い頃はフレディはイラン人と言う触れ込みでしたが、この作品では冒頭、パキと呼ばれていました。苦労してイギリスに根付いた移民系であることは間違い無く、歯科医学、天文学、電子工学を学ぶ、バンドをしなければそこそこの中流でいただろうほかのメンバーたちの漂わせるインテリ感と、一人違う雰囲気を放つフレディからなるグループは同質同好な(と素人目には感じられる)メンバーによる他のグループとは全く違う新鮮さがありました。

    ずーっとコアなファンでいられなかったのは、彼らの初来日の時のロジャーが中心のご乱行の噂を当時のクラスメイトが面白おかしく喋ったのを聞いて、田舎からポッと出の、元々芸能界やら音楽界に疎かった世間知らずがドン引きしてしまったのと、コンサートに行けなかった僻みもあったのかも知れません。

     経済的に豊かでも無い中、進学させて貰ったのに、一限からサボってチケット買うために行列が考えられなかったくそまじめな学生でもありました。

    映画を見ていて、ハッと気付いたのは、あの時の後悔(ついでに言うと、クィーンが大嫌いと明言していたというカーペンターズも大好きでしたが、そのコンサートもついに行けず、その後悔もあります)があるから、行きたかったら何がなんでも行く!とちょうど子どもも手が離れて来て、粘る時間だけはたっぷりあったので、人気アーティストやジャニーズのチケット争奪戦には及ばないかもだけど、激越な争奪戦があった2014年のフィギュアスケート全日本選手権大会の男子フリーの日のチケット並びに宿を何としても!で入手したんだと………(^◇^;)

    そうか、クィーンって、私の人生の中で結構、原動力になっていたんだなぁと感慨深いものがありました。

  自発的に複数メンバーの名前やら顔やら持ち場やらをしっかり覚えた初めてのロックグループでした。

    登場した曲は全部知っていたから、思わず脚でリズムを刻んでしまいましたが、近隣席の方のご迷惑にならぬようにひっそりと宙に浮かせて😅

   地獄へ道づれがジョンが低音を刻んだところから始まったのは知りませんでした。引退してしまったそうだし、メンバーの中では最も大人しそうで常識人っぽさを感じさせられましたが、実際にメンバー間で対立が起きた時に、ジョンの一言で険悪な雰囲気が薄れると言う場面も何回か描かれていました。

   私はブライアンが好きでしたね。で、その後、現・片岡仁左衛門さん大ファンのクラスメイトに誘われて、何度か歌舞伎を見て、見せ場の超絶技巧の三味線を聞いた時に、ブライアンのギターと重なるものがありました。日本が好きになっていた彼ら、もしかして歌舞伎の影響もあったのでは?なんて想像しました。

   そういえば、映画の中で空疎感の中で乱痴気騒動をするフレディの館の入り口に貼ってあるのは金閣寺の拝観券兼お札だったと思います(笑)が、フレディがガウンとして羽織っていたのも着物柄でしたし、日本好きは間違いなかったようなので、歌舞伎も意識していたかもですね(→強引にまとめるf^_^;)。

    映画の後は、そごうに寄り、年末で切れる僅かなポイントがあるので、欲しかった無印のネイビーのボートネックティーシャツ、冬物ばかりで店頭に無いのを奥から出して来て貰い、試着までさせていただき購入。

    駆け足で地元に戻り、友人がお膳立てしてくれたこじんまりした忘年会で食べる、喋る、ちょっとだけ飲むの楽しい時間。

    主催の友人はちょい年上で大阪出身だけど、何とクィーンのコンサートに行った事がある羨ましさで、それだけに映画封切り後、直ぐに観に行ったそうです。

   映画館は平日昼間だった事もあり、クィーンをリアルタイムで聞いていた世代、すなわち中年後期以降の方が多かったように思いますが、往時の彼らへの入れ込み具合の濃淡で、映画に行くか行かないか分かれるのは少人数の忘年会ですら感じました。

     あとの話題は既にだんなさんが退職している友人たちとこれからの友人たちの、毎日が日曜になって・なったら困る話とか、子離れしてペットがかすがいとか、親御さんの老化現象やらもちゃもちゃ日常話に加えて、立ち寄り湯の話、お茶に造詣の深い一人に、お茶を教えてだの着付け教えてだの。

    私の手ぬいのベストが好評で酔った勢いらしいくれくれ!も出ました ♪( ´θ`)ノ

     午後から屋外活動開始の日でしたが、楽しく濃い1日でした。