今朝は朝ドラ、なつぞらの最終回。もう一人の主人公とも言うべきじいちゃんが陽だまりの大地にごろんと転がり、瞑目するシーンがありました。

  じいちゃん最終回まで死なないでくれて良かった!の声をネットで見ましたが、じいちゃんならずとも生者必滅なのは、今のところはどんな権力者であろうとも変えられない法則であります。

  とってもお若い時の美しさアピールだけに見えた草刈正雄さんを覚えている身には、主役を食ってしまうほどの名優になられたのを見て感慨深いですが、その分、こちらもきっちり歳をとっているのであります。

  もともと運動系がダメダメなワタシ、五十を越えてから、やたらとコケまくる時期がありまして、体制を崩した時にバランスを取る力がかなり低下しているのがわかりショックでしたが、この2、3年は脳力的にもありゃりゃが激増です。

 五十前から、何かをしに隣の部屋に行ったが、何をしようとしていたのか忘れて戻って来る、を一往復くらいしていましたが、途中から2往復、3往復になる体たらく。

 どっか能天気なご都合主義で生きてるもので、部屋を行ったり来たりも運動のうち!とあんまり気にしないで来ましたが、最近やらかすのが、予定を入れていた事を忘れて、人と約束したり、安請け合いしそうになる、です。

   予定を書いた手帳を見ながらなら良いのですが、手帳抜きの会話でやらかすことが増えました。

   つい先日も友人のと別れ際に映画見に行こうと決めて、帰宅して手帳を開いたら、ウヒャー、先約が書いてあるじゃないですか。

   現段階ではさすがに有料の習い事や、医療機関の予約、旅行の予定とか、予約やらキャンセル料やらが関わる事例は頭の中に入っているのですが、それよりちょっと軽めの『安近短』な予定が抜け落ちてしまうのです。

   安近短の予定と言えば、ご近所開催の手芸カフェとか、地域のイベントとか、自治会の清掃や沿道美化などなど、不特定多数のみんなで参加、費用のロスがなかったり、個人的な迷惑度が低いものが多いので、記銘度がどうしても低くなってしまうみたいなのです。

  カレンダーに予定を書いていたのに、悪気なく全く忘れてしまった事すらありまして、実に情けなかったです。

  それから、最近のミシン復活が怪しい事案なのですが、しばらく使っていなかった機械や道具の使い方を忘れてしまうことが出て来ました。

  我が家の場合、自宅と八ヶ岳のウサギ山小屋の家電や住設機器は設置時期もメーカーも違うので、こちらでは左にひねるものを、あちらでは右にひねる、みたいな操作が真逆だったり、必要な操作の手数が違うものが多いのですが、以前はウサギ山小屋に行かない時期が長くても、違和感なく扱えたものが、アレェ?となって泡を食ったのがこの春のこと。

 今はまだ一呼吸、ふた呼吸すれば思い出せますが、そのうち、ここはどこ?わたしは誰?になるんでしょうか。

 若くてテキパキと動けた頃には、ご高齢の方の動きがまどろっこしかったり、何度も同じ事を繰り返されたり、機械や新しものに対して、理解力が低いのを、個人的な能力のためかと思い込んでいましたが(と言うのは、祖母が同年代比でやたらと元気な高齢者だったせいもありました)、程度の差はあれど、みーんな行く道なんだ!と言うのが実感出来るようになりました。

  今、役立たずな金食い虫、散々荒らしてやり逃げ、などなど高齢者バッシングの傾向が強まっていますが(確かに、老害と言いたいような方々もいるし、送迎サービスしてる友人から、医療費一割負担だからと、何度でも脳波の検査をする困った利用者さんの話なんて聞くと、ちょっとぉとは言いたくなりますけど)、それ言ってるあなたも確実に歳をとって行くのよ!