連日、報道はコロナウィルスのことが中心です。

 本日、市民図書で発見したいしいひさいちさんの4コマ漫画「大阪100円生活」が面白そうだと借りて来ました。




 市民図書はアナログアトホームな方法で運営されているので、貸出票を見ると、いかにこの本が人気か分かりましたが、よ〜く見たら、な、なんと2005年の本。

 で、ぱらぱらとめくってみたら、連載がSARSが流行したころだったのですね。ネタに使われていました。

 Wikipediaによると「2002年から2003年頃に初確認された呼吸器系感染症」とあります。そのあとにMERSというのが2010年代前半にありましたが、そのころの日本は東日本大震災の直後で、それどころではなかった感があります。

 どちらもコロナウィルスが原因というのは、今の「新型コロナウィルス」による感染症と共通のようですが、医学的なことはともかく、SARSの頃と今との20年弱の間に、自分自身もですが、日本がずいぶんと変わってしまったのだなという事をとても強く感じます。

 そういえば・・・と遠い目をして思い出してみますが、自分自身は2002年頃は子どもたちが思春期で、感染症よりも、反抗期やら何やらの対応に頭を痛めていました。子育てまずありきなもので、行動範囲が自宅界わいだけに限られていた…とも言い難く、すでにテープ起こしのアルバイトをしておりましたので、むしろ今より頻々と東京へ足を運んでおりました。

 だけど、自分も世の中もこんなに戦々恐々としていた記憶がありません。気をつけなくちゃ!はあったと思いますが、マスクが足らない、感染者がどこで出た!ってな感じはなかったと思います。

 確かに日本では感染者が少なかったようだし、何よりもあの頃はまだ外国人観光客が今ほど多くなかったというのもありますが・・・それにしても、ほとんどパニックのような現況を思うに・・

 それだけ日本は高齢化して、斜陽化しているのだろうなと思います。

 あの頃は私もまだ若くて元気だったけれど、今はシニア期に入っています。SARSをネタに笑い飛ばしているいしいひさいちさんは、定義からはちょい遅れなれど、広義の団塊の世代と言っていい世代(つうか兄と同い年じゃん(;^_^A)。来年には古希という立派なシニアであります。

 今やハイリスクと誤解されている向きもあるらしい横浜市、その鄙である我が家界わいでは、駅前で石を投げりゃ(良いオババは決して、実際に投げたりは致しませんが)、自分も含めてジジババに当たる!という状態でありまして・・・となると、だいたい何かしらの持病、不具合もあるのですから、感染症ハイリスク群として、おびえるのは当然。

 そして、グローバリズムの波に乗った結果、安く使える労働力こそ正しい!って訳で、国内雇用ははちゃめちゃ、モノづくりは衰退、よってひたすら観光産業で何とかしよう!って方向性。

 おかげさまで私のようなド庶民でもお安い旅行が楽しめるといういい面もありましたが、人の交流が多いってことは、こういう時には悪いものも流れ込むってマイナス面があるわけでして・・・

 今、閑古鳥が鳴いている観光地が多いらしいですね(仕事がない!とやけくそで旅行に行ってた近所の通訳ガイド友だちは、無事に海外から戻ってきましたが、入国審査が楽勝だったと驚いていました。トランジットで来る人もいるかもだけど、と言ってましたが、審査官の皆様もお疲れなのかな?)。コロナウィルスによる観光客激減がもたらすであろうマイナスが試算されていますが、相当大きな金額になりそうとか。

 感染拡大しないためにという事で、予定されていた各種イベントも次々に中止・・・(*´Д`*)

 とにかく、矢印の向きが下向きな話ばかりが増殖しています。

  日本はもう若くない、私がそうであるように、あちこちぎくしゃくと不具合が出て来ている状態なところへ、コロナウィルスがやって来てしまって、感染を恐れるばかりになってしまっているようです。

 斜陽、下り坂。若々しいエネルギーでやっちまえ!と無茶苦茶していた若者だった日本も、すっかりジジババになってしまった。もはやコロナウィルスなんてぶっ飛ばせ!という威勢のいい話にはならないでしょう。

 やっちまえ!で得たものをきちんと使うをせず、言うなれば浪費しまくっちまって、適切に配分したり、貯めるという事をしなかったから、子どもの数も増えません(こんなに教育費掛かる国で、しかもいじめなどのリスクも高いのでは、物心両面でやりたいことを我慢して、時間のやりくりをして親になる甲斐もございませんし💦)。

 高度経済成長期とともに育った私ですが、今は下り坂を一緒におりている心地です。自分も時代の子なのだなと、寂寥感を伴う感慨にふけっております。

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