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 これ、私が使ってるハーフタオルケット。

 本音を言うと、身近に置いて使うものとしては好きな色合いじゃないのです。

 貰ったのは、まだ日本経済に余力があった頃。引き出物の類ではなくて、恐らく何かの景品です。もう記憶にございません。
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  今なら景品レベルで日本製は考えられませんし・・・。
 
  もし今、これと同じものを貰ったとしたら、手つかずのままで寄贈型リサイクルショップへ持って行きたいところです。尤も、リサイクルショップも自粛要請のために休業中(運営に携わる友人によれば、休業中でも家賃も払わなくてはいけないし、この先、存続していけるのかどうかという危機に陥っているそうです)。

  でも、貰った当時は何らかの事情で使ってしまいました。多分、車に乗って子どもらが寝てしまった時に掛けるためにとかで(なので相当古いことは間違いないです)。

  ここで恐らく、こんなの嫌い!と思う人は、最初の用途がなくなった時点で捨ててしまうとか、奥の方に突っ込んで忘れてしまうのでしょう。

  私はそのどちらも出来ないタイプです。

  色、柄など、今一つ気に入らないものでも、人様にさしあげられない水準になってしまったが、まだまだ使えるものは、最後まで使い切りたいので、捨てることも出来なければ、死蔵品としてしまうのもいや(そういいつつも、存在を忘れて死蔵品になっているものもありますが(^^ゞ)。

 これって、モノに限らず、ほかの事に対しても同じスタンスのような気がします。

 それを思うと、私の祖母はなかなか強烈な「イヤなものはイヤ!」な人でした。

 もちろん、折り合いをつけなければいけない部分も多々あったとは思いますが、本日、ひさびさに着物の風通しをして、その強烈な個性を思い出しました。

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 全然着ないし、風通しをさぼっていたうちにカビまで発生、もはや手芸材料として寄贈するか(友人によると、そういう需要があるんだそうです)、自ら刻んでリフォームするかと考えてしまいますが、独身時代にあつらえた、いわゆる紋付の色無地の背中の家紋です。

 この家紋、剣花菱と言うそうですが、実は実家の紋ではありません。祖母の実家の紋なのです。

 祖母曰く「この家の家紋は文字の紋で、見栄えがよくないから、自分の実家の紋にした」とのこと。

 その紋、ちらっと見たような気がしないでもないのですが、祖父が亡くなったのが10歳の時。祖父の遺品片付けを手伝うこともなかったので、どんな紋だったのか記憶にありません。文字の紋と言えば、石田三成の紋が有名ですが・・・

 色や形にこだわりがあった祖母には、文字の紋には洗練された感じのない田舎っぽい家紋という感じで、それを一張羅(→死語^_^;)たる着物に付けるのは嫌だったのでしょう。

 よ〜く考えたら、明治生まれとしては、相当なもんですよね。婚家の家紋を自分の実家の家紋に変えちゃったんですから。祖父が農家の二男で、実家との折り合いがよくなく、そういうことにうるさくない人だったのも、そのまま通ってしまった理由なのでしょう。

 着物と言えば、もう一つ。私が10歳になる前くらいに、朱赤のウールに桜やつぼみのアップリケを縫い付けて祖母がオリジナルの着物をつくってくれたのですが、当時の私は友禅柄など、華やかなものこそが着物と思っていたので、あまり好きではありませんでした(今あったとしたら、さぞや個性的だったと思います。あの時代は、節約のために家で服を作るのが当然で、既製品こそが羨望の的だったのです)。

 後年、中学生か高校生くらいになって「これを直したら着るか?」というような問いかけに「NO」と答えたら、な、なんと、祖母はその場でばっさばっさと切ってしまいました。座布団にするとか言っていたような気がしますが、その後の行方を見た記憶がありません。

 そういう、少なくともモノ相手には「折り合いつけない」人だったので、その年代にとしては、インテリアセンスが良かったと思います。

 小学生の頃の生活圏にあった、個人営業のインテリアショップのオーナーさんが、ひどく感心していましたし、祖母の女学校時代の同級生の新築のお宅に伺ったら、煤竹の暖簾や洋間に障子などなど、我が家のインテリアをパクっておられ、他家とは思えぬ既視感があって驚かされたことがありましたので(竹の暖簾、洋間に障子は恐らく民芸運動の黒田辰秋とか、河井寛次郎の影響かと思います)。

  すっきりした暮らしのためには(量的な問題だけではなくて、視覚的にも)、折り合いをつけず、好きじゃないものはバッサリと切れたらいいのでしょうけれど、そうは出来ない私。せめても出来ることはで続けて来たのが「不要不急は買わない!」です。

 今回の新型コロナウィルスによる自粛要請で、生活必需品以外の買い物が激減して、いろいろなところで大変なようですが、皆さんが我が家のような暮らし向きだと、世の中は大変になると改めて分かったというのが、本当のところです。


 ・・・毎度おなじみの何が何だかのグダグダな展開になってしまいましたが、好きじゃないものを含めて、家にあるものをコツコツ使い切る生活、これはどうにも使わないよというモノを手放すようにするひとり運動の成果がすこ〜しずつ出ているようです。私の管轄箇所は若干すっきりしてきて、今の時期、ちょっと気分が上がっています。

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