私の世代は、男性が稼いで、女性は家庭を守る、というのが高度経済成長期の家庭がスタンダードだったという最後のしっぽみたいな時期を過ごしています。

  上の世代で多かった結婚退職の不文律こそはなかったものの、出産後も働き続けるという選択肢は、公務員や、周囲に理解ある人たちや援助者がいる一部の人以外、かなりハードルが高いし、親世代や上司などは、当たり前の事として「保育園に子どもを預けるなんてかわいそう」と言っていました。

 男性が稼いで女性が家庭を、という片働きでも家計がそこそこ回るくらい、男性の賃金が優遇されていたという面もありますが、一方で、女性が家庭にいて、家事育児ほか諸事万々を担当しないと、家が回らない程、職場での拘束時間が長かったという時代でもありました。

  未だ、男女で家事の量が圧倒的に違うなど、上の世代のマイナス面を引き継いでいるのが否めないとは言えども、共働きが多数派になった今とはかなり違う様相でした。続きを読む