シネマ・ジャック&ベティで週末から上映の「ハーメルン」。今週はばたばたしていて、来週は上映時間帯が夜。なので、今日しかないでしょ!で見に行きました。

 舞台が奥会津。

 昨晩の大河ドラマで会津に心を寄せながら、とうとう会津に戻らずに死を迎えた山本覚馬を演じた西島秀俊さんが現代青年の役で主演というので、見たいという方も多かったのではないでしょうか? シネマ・ジャック&ベティでいつでも1000円シニア料金でご覧になれる層を中心に、月曜ながら、結構人が入っていました。

 この映画、とにかく、画面が美しいのです。

 廃校になった元小学校の周囲の木々。紅葉にイチョウの黄色。その中で、校舎を一人でこつこつ修理しながら暮らしている元校長先生。とても品のいいおじいさまです。

 そこへ県立博物館の調査員として、西島さん演じる野田が現れるのですが、彼もこの小学校の卒業生なのです。でも、割と屈折したかわいげのないタイプだったみたいで、冒頭のシーンでは、小学生の彼が、担任の律子先生が鳴らすからくり時計に群がる子どもたちから離れてポツネンと座っている姿が描かれています。

 このからくり時計で出て来る人形たちがハーメルンの笛吹きなんですな。

 大河ドラマでは苦難に満ちた人生を送り、叡智の塊のような山本覚馬を演じた西島さんが、どこかに子どもの面影を残す、澄んだ瞳の青年を演じています。続きを読む