今日は少しは風が通っている。市の別エリアでは大雨だったというのに、我が家界隈は相変わらず全然雨降らない。黒い雲やゴロゴロ音に期待しても全く雨降らない。他の市域で降ってるから渇水はないんだろうなぁと思いつつも、少しは冷やしてちょうだいという感じ。

 さて、そんな中、つらつらとサービスについて考えてみた。

 その昔、母が自宅近くの自分と似た年配の美容院をひいきにしていた事がある。正直言って私から見ると、ダサくてあまり利用したくないタイプの店だった。母なりに個人で頑張ってる店、時流に乗らない店を応援したかったのだろう。

 兄の婚約の時、ここで着付けとセットをして貰ったのが(いえ、成人式だったかなぁ?)すっごくふけた感じになりガッカリした記憶がある。元々彼女は若干童顔気味というのはあったにせよ、3歳上の兄嫁より私の方が老けて見えたよ。^_^;

 それでもその店をひいきにしていた母がある日ふっつりと縁を切った。

 理由はため口で話しかけられたからだった。多分、油断した店主が「あんた」と言ったからと記憶している。
 母や祖母はまたこういう事も言っていた。何かそれなりの価格の品物の買い物をしようとしている時、店員が「私も使っている」と薦めるのは甚だ失礼だと。そういう薦められ方をした場合、必ずと言って良いほど、彼女らはその品物を手放して店を去っていたと思う。

 今時は、「私も使っています」とおススメし、共感を得るのが感じの良い店員という考え方もあるのだが、母や祖母の世代だと、店員=目下という感覚であり、その目下であるはずの人間が使っているというのが許せなかったようだ。

 私にはそんな感覚は全然ないのだが、時折「私も使ってて良いから」という店員さんを見ると、祖母、母の戦前のタカビー感覚の事を思い出す。

 ただ、一方で、母が美容院をぷっつり切った理由については頷ける。

 どんなに親しくなっても、お金を貰ってサービスを提供する側が、馴れ馴れしくしてはいけないと思う。求められたことに対して楽しくなるような返事をするのは良いが・・・。

 実はこの理由で私も行けなくなってしまったスポットが複数ある。やはり普通のお店ではなく、接客時間の長い○○院系のサービス業である。普通のお店だと接触時間が短いから、あからさまに不快な店とそうでない店とで速攻で判断がつくのだが、接客系の場合、最初にいいなと思って通っていても、そのうちに「あれ?」と思う事が出て来る。

 さすがに母の通っていた美容院のようにため口はないのだが、私がかなわんなぁと思うのは、心身のリフレッシュのために行っているところで、相手の事情や愚痴、甚だしきときは相談事を聞かされる事。正直言って「お金払って、こっちがサービスしなくちゃなの?」という感じになる。

 大体は先方が慣れて来て親しみや信頼を感じてくれるようになって起こる。親しみと信頼を感じてくれるのは大変に嬉しいのだが、しかし、気持ちよくなりたいよ〜という時に、ご家庭の事情やら何やらをグチャグチャと言われ、結構真剣に考えてあげてしまうと、全く癒されない。お金をドブに落としたような気分になるのだ。

 全く商売っけ抜きのお友達として会う時ならば話は別かも知れないが、その場では施術なり何なりのサービスを受け、対価としてお金を渡している訳だから、自分の事情とかはどっかへ置いて、客に対して誠心誠意接して欲しいのだ。これって商売の基本じゃない?

 どうも最近は自分の方が年上というパターンが増えてきたせいか、お金を払ってサービスさせられてる?と疑問に思うケースが時々出てきてしまっている。人生経験がまだまだの可愛いバイトの兄ちゃん姉ちゃんならいざ知らず、プロとしてお金を貰っている人が客に甘えるのはいただけません。プロ意識が足らないぞ!

 もしも今まで足しげく通ってくれていた客の足が遠のいた場合、経済的な理由や引越しなど、明確な理由がない場合は、自身のプロ意識の隙に客がげんなりした可能性を考えたほうが良さそうですぞ。

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