2008年11月13日イタリア山庭園

 今日は文化の秋らしい1日でありましたよ。

 先ず、午前、横浜は山手のブラフ18番館にて、葉山の師匠のレクチャー。レクチャー前にちょこっとイタリア庭園を見ました。富士山は既に見えなくなっていましたが、同行の友人は薄れる前の富士山が見えたそうです。

 紅茶とブラウニー付きで、師匠が近々イギリスのコッツウォルズに因む本を出されるので、その周辺のお話。紅茶はもらい物でまかなったり、けちけち淹れちゃいけないというあたりは、うんうんと頷いております。

 ちなみに、私がこれ、おいしい!と思って自腹を切って買ってるのはフェアトレードのこの紅茶であります。ネパール産ですが、ダージリンの感じです。↓ ちょぼちょぼ淹れないですね。たっぷり淹れてお代わりしてます。

 レクチャーの後はお付き合いくださった友人と、お隣の外交官の館の師匠によるイギリス風テーブルの見学。シックな色のテーブルアレンジであります。

 2008年11月13日イギリス風テーブルアレンジ

 友人は午後から授業参観があるとの事。それじゃ、頑張ろう!で居眠りしながら上野まで移動。途中携帯インターネットでチェックすると「ただいまの待ち時間4〜50分」が途中で5〜60分となり、うわ〜と思いましたが、昼ごはんタイムになれば絶対に減ると、正倉院の経験からも思った通り、20分待ちにまで減ったところで突入したのが、ご存知、フェルメール展

2008年11月13日フェルメール展看板

 しかし、並んだ時間は正倉院展よりはるかに短かったものの、展示スペースの混雑振りは負けていない。正倉院展は入館料が900円(近鉄奈良駅の前売り券扱い)なのでガマンできたのですが、フェルメール展は海外各所からの搬送が大変だったのだろうとは思うけれど、1600円もしたので、けち虫の私からすると「コストパーフォーマンス悪いっ!」だったのです。

 そろそろ終盤という事もあるし、多分、お天気が回復して一気に入館者が増えたのだろうと思います。早めに行った友人はそんなに混まなかったようですよ。

 わざわざ足運んで来たけどさぁ・・・と思いかかった気分を直してくれたのは国立博物館の大琳派展。こちらも20分待ちの大混雑だそう。でも、いくっ!

 人気ナンバー1は琳派で継承された風神雷神。大変な混雑ではありましたが、スペースが広いし、とにかく展示数が多くて充実していたので、へとへとにくたびれつつも満足感高かったです。

 2時間くらいも掛かって好きな作品を鑑賞。

 それにつけても首都圏のお客さんは大人しいですね。正倉院展では近畿圏の常識を越えるラッシュアワー並みの混み方だったせいもあるでしょうけれど、「ちゃっちゃと見たらええやん(>_<)」「そこ動け、蹴飛ばしたろか」などという物騒な会話が漏れ聞こえて来ましたので、もしや、ここでもその手の発声がないかと密かに期待しましたが、混み方では負けていないにも拘わらず全然聞こえて来ませんでした(笑)。やっぱり首都圏の人間の方がガマン強いんですかねぇ〜。それとも異様な混雑に慣らされた!?

 それはともかく、琳派って、基本的にいいとこのボンによる芸術なんですね。宗達や光悦は分かりませんが、光琳、乾山兄弟は富裕な商家の息子。彼らの後継である酒井抱一は大名家のぼっちゃま。芸術というのは、ハングリーで良いものが出て来る事もあれば(フェルメールも、借金をいっぱいしており、未亡人となった妻は作品を売り払って糊口をしのがねばならなかったようです)、伊藤若冲が錦のリッチな八百屋の息子として好きな絵に打ち込んだが如く、余裕があるところから出てくるものもあるようです。

 しかし、琳派のデザイン力の素晴らしいこと。粋な事。こんな素晴らしいデザイン力のある日本人の多くが住まう現在の街並みがどうして醜悪なんだろうと、ついつい悲しくなっちゃいました(だから、その醜悪さが少ない古都系・自然美系のスポットに弱いんですなぁ〜)。

 あと30分くらいで閉館という事で、本館のミュージアムショップに行く事にしましたが、玄関前が何だかものものしい。芸能人が来るのか、VIPか?と思ったけれど、お買い物をしたいのでショップへGO。琳派展だったのに、やっぱり大好きな鳥獣戯画にちなむ小風呂敷やら絵葉書を買ってしまったのでした。(^^ゞ

2008年11月13日夕闇の上野国立博物館

  閉館時間になってもまだ人が出切っていませんでしたが、早く帰らなくちゃ!と思って出たら、警告灯のついたオートバイに先導された黒塗りの車が・・・おおっ、どうやら皇室の方のお越しのようでした。私以上に物見高い人たちが小さい人垣を作っている前で、1台の車内がパッと明るくなった・・・その時に見えたのはどうも今上陛下のようでありましたよ。

 実は正倉院展を見た翌日(つまり最終日)にも高円宮妃の鑑賞があったようです。混み合わない状態でご覧になれる皇室の方々が羨ましくなるド庶民ですが・・・でも、「今日はお天気いいから行くもんね〜」「この用事のついでに、あそこも行こう」などという気ままは許されないご身分ですよね。しかも、普通ならばぼけ〜っとしていたい車中で突然明かりをつけてのサービス(?)など、ノーブリスオブリージェは大変なものでございます。

 何はともあれ、体力を要する私の文化の日でありました。そうそう、とうとう昼ご飯を食べる暇もなく・・・きっと明日はちょっと体重減ってるかな? 

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★蛇足:検索を掛けたら、こんな記事が出て来ました。芸能ニュースなのかい?と思いますが、そこは突っ込まないとして・・・やっぱり、昨夕の自動車に乗っていらしたのは今上天皇ご夫妻だったのね。(^_^)

「両陛下、東京国立博物館の「大琳派展」ご鑑賞 (読売新聞)

 天皇、皇后両陛下は13日夕、東京・上野の東京国立博物館平成館で開かれている「大琳派展−継承と変奏−」(読売新聞社など主催)を鑑賞された。

 同展は、江戸時代を代表する絵師、尾形光琳の生誕350周年を記念して開かれ、琳派を代表する本阿弥光悦や俵屋宗達、尾形光琳ら6人の名品が展示されている。

 両陛下は宗達や光琳ら4人がそれぞれ描いた「風神雷神図」を見比べ、天皇陛下は「どのくらい年代が違うんですか」と質問されていた。16日まで。

[ 2008年11月13日22時28分 ]