心優しき友人が優待券の期限切れちゃうよ〜で声をかけてくれたので、先週も行ったばかりの映画館に参り、クリント・イーストウッド監督作品「インビクタス」見ました。

名優モーガン・フリーマンがマンデラ南ア大統領を演じ、白人側の象徴としてマット・ディモンがワールドカップに向かうラグビーチームの主将を演じています。

この映画に見るマンデラ大統領はほぼ完璧な人物。アパルトヘイトが解消され、特権が剥奪されると戦々恐々の白人たちも、彼の対応に段々と心をほぐし・・・

実話がベースだそうですが、日本では仕分け人がバッサリ切っちゃいそうな決して強くないラグビーチームを南ア開催のワールドカップで勝利させる事で、分断している国民の絆を築こうと、大統領の作戦とでも言うべき熱意が発揮されまして・・・・

例えば、すわテロかとSPチームが驚くワールドカップ会場での超低空飛行。みんながどよめくと、その翼にはがんばれとチームを応援する文字が書かれており、ニュージーランドの強豪、オールブラックス寄りだった会場の雰囲気が一変。
国民の多数を占める黒人たちも嫌っていたラグビーチームの主将に託された国民融和を実践するために、最初は不承不承貧しい黒人居住区の子どもたちに練習指導に行くものの、次第に子供たちと打ち解けるチームメイト。次第に支援の輪を広げていく。

一方、かつて白人警察官たちが自分たちにしたことを思ったら、とても許せない、一緒に仕事なんて出来ないと思っていた護衛チームも、ラグビーチームが勝ちあがって行くに連れて、だんだんに打ち解け始める。

合間にはマンデラが投獄されていた刑務所の風景なども織り交ぜ、娯楽作ではあるけれど、過去の歴史を乗り越えて赦すことの大切さを説いて、カタルシスを与えてくれる作品でした。

クリント・イーストウッドと言えば、私の世代ではやっぱりダーティハリーなど、B級アクションの主役のイメージが強いけれど、いまや押しも押されぬ大監督。ぎすぎすぎっちょんとか言っていたビート・たけしが北野武監督として名を成しているのと双璧ですわ。

そして、モーガン・フリーマン。イーストウッドの「ミリオンダラーベビー」でもいい味を出していました。

俳優さんが実在の人物を演じた映画では、記憶に新しいところでは昨年見た「フロストxニクソン」がありますが、日米関係の濃さから、ニクソンはあまりに有名なので、似ている!と言えますが、残念ながら南アと日本はそこまでの関係ではないので、マンデラ氏の言動はそんなに報道されないので、果たして?

白人支配からの脱却を目指しての奮闘を描くという点では切り口は違うものの、アッテンボローの「ガンジー」も思い出してしまう映画でした。

ちょっと美化し過ぎかも?と思う部分もありましたが、一見の価値ある映画だと思いますよ。(^_^) 



映画の後は、お楽しみランチ♪でおなかいっぱいになりましたっ!