株主優待券の期限前に何か見なくちゃ!で「大奥」にしました。長男は別途「悪人」を見るはずが、時間の配分が下手で「大奥」を見たそうで、彼曰く「二宮君の映画だ」そうでしたが、9月に京都に行った時に、市営地下鉄車内にやたらと大奥のスタンプラリー等、キャンペーンの掲示があったのも興味を持った理由として大きいです。

勿論、その心は「ロケ地にふんだんに京都が使われているはず」という京都バカです。(^^ゞ

アカデミックな映画の好きな友人を誘うのはちょいと躊躇われましたが、タダならば良いよで出て来てくれました(笑)。



先ず、印象的なメロディーの音楽がなかなか良かったですよ〜。
原作はマンガなんだそうですね。昨今、トンとマンガと縁遠くなっていて、最近の傑作、人気漫画は全然読んでいないのです。(せいぜい、市民図書で取り揃えている犬夜叉とか、テニスの王子様を見て、余りに長いので途中で挫折し、ドラゴン桜は一応、流し読みし、というレベル)

設定は奇怪な伝染病、赤面疱瘡で男子ばかりが死亡し、男女比が1:4になってしまった江戸時代。将軍も女性が継承し、市中、主だった仕事は力仕事も含め女性がし、若い男性はと言えば、貴重な種を残すために珍重されている状態と言うことであります。

これ、松本城がモデル? CGで作ったと思しき架空の江戸の町は、どうやら二条城のお堀にCGのお城が乗っかっているようです。勿論、お馴染みの太秦の撮影場(ここの掘割と橋、大概の時代劇で出てきますね。ある時は日本橋、ある時は単なる橋という事で)も写っていますし、「おおっ、これは大覚寺!」と分かるのもありました。

そういうロケ地チェックのお楽しみ以外に、勿論、男女逆転の世の中を見るお楽しみもあります。

ところどころ「ん?」という部分がなきにしもあらずですが、お金を払って異性を買うのは種が欲しい女性。吉原は男性が客を待ち、花魁道中も勿論男性が行う。大奥は逆ハーレム状態。

好いた商家の娘と結婚は出来ないと、殆どヤケの状態で大奥に入って、本人の口から再三語られる貧しい旗本(貧しい割にきれいな畳だなと突っ込みを入れて(笑))の跡取り息子、水野祐之進が大奥に入るわけであります。

その大奥は権力のピラミッド構造が出来ていて、将軍にお目通りが許され、お手つきになる事もあるレベルから(将軍の御母ではなく、御父になる事が名誉なのです)、身元確かな商家の息子が入る下働きまで、色々ございます。

男性は名を捨て姓で呼ばれるので、水野祐之進は水野と呼ばれます。一方女性は本来の名前があっても、男性名を名乗ります。徳川吉宗将軍はもとより、大岡越前だの、間部詮房だの、有名な名前を名乗ってるのも、勿論、みんな女性。

女性同士の確執もあるものの、大奥の中のドロドロがすごい。

新入りへのいじめやら、同性愛も有り、権謀術数渦巻く世界は、現実にあった大奥の裏返し。

吉原で格子戸から覗き込まれて客を待つのも男性だし、容色が衰えないうちにしかるべきところへ片付くべしと諭されるのも男性。

オバカ映画系のようでいて、しっかり現実風刺になっています。だから、女性が見ていると、段々痛快になりますね〜。

権謀術数の使い手である大奥の実力者を佐々木蔵之介さんが演じ、彼の寵愛を受けてる大奥一の美男子を玉木宏さんが演じてますが、この2人の怪しい絡みと言い、阿部サダヲさんが語る悲しい男の人生と言うのも・・・これまでは女の性として描かれてきた状況なのです。(一例として3年子無きは去れと婚家で言われるのは男性)

 分かったか、男ども、立場が変わると、辛いだろうがぁ!女性はこういう辛い思いをして来たんだぞ!と言ってあげたいような方もいると思うんですよね(私の周囲には何人かはいますぞ^^;)。現実には言えないその言葉を、映画の中でしっかり実現してもらったので、私にとっては結構なストレス解消になりましたぞ(笑)。

映画の後は、またまたランチタイム! 柿安ダイニングでしっかり食べました。90分という時間制限は長っちりが出来ず、さりとて急きたてられる感じもなくて、まずまずでしょうか。

おしゃれ100均ナチュラルキッチンを友人に教えてあげたら、きゃっ!と言って、2、3カワイイ系を買ってましたよ(私たち、基本的には100均はよそ〜ねというタテマエなんですけど・・・・(^^ゞ)。

今日も楽しい1日でした!!