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節分の今日、友人と県立金沢文庫で開催中の運慶展に行って来ました。

鎌倉仏教美術の巨人、運慶の多くはない真作の一部がこじんまりした博物館内に展示されている特別展。入館料は普段よりずいとお高い800円なり〜。

でも、かなり人気で寂しくもなく、ギュウギュウでもなく、程良い人数の観覧者でそこそこ賑わっておりました。

目玉の一つ、八ヶ岳南麓の隣町発祥の新興宗教「真如苑」がオークションで競り落とし、海外への仏教美術の散逸を免れた大日如来様は未着。残念! また来なさいって事ですね〜。

金沢文庫を擁する称名寺の寂れた感じの塔頭で発見され、胎内に納められていた書から運慶晩年の作と分かり、破損箇所は多いけれどたちまち重文認定を受けられた小さな持仏の明王様はおわしました。

鎌倉幕府が力を持っていた時代なので、都から見たら鄙びた北条氏発祥の伊豆や幕府のお膝元と言える三浦の寺院に運慶の作品が多く残されているのを初めて知りました。

鄙だからこそ、権威のある大寺院ではないのにもかかわらず、戦乱にも巻き込まれず、無事に時を経たのでしょうね。

一方で京都の東寺、即ち教王護国寺の金堂に携わった運慶の仕事について印された書を金沢文庫が持っていたという京都好きにとってはビックリ繋がりもありました。

いい展示だったね〜、と満足して帰りました。

称名寺の境内では梅が七分咲き、池の面にも春が感じられた日でした。