今日のメインイベントは友人たちとランチ・・・の筈で、サブがいただきものチケットで美術展の筈でした。

 だけど、そごう美術館の山口晃展、とても面白くて、引き込まれてしまいました。

 こんなに面白いのなら、昼ごはんの前にさささっと見て・・・なんてスケジュールにしなけりゃ良かったよ。

 山口晃さんってだ〜れと思ったのですが、ハタと思い出しました。数年前の地方紙での五木寛之さんの新聞連載小説「親鸞」に挿絵を描かれた方。山口晃画伯と紹介してあったので、なんとなくお年を召した重鎮というイメージだったのですが、途中から、挿絵に添えられた文字が妙に面白いぞと思って、不思議な感じでした。
 で・・・山口さんは1969年生まれと私から見たらまだお若い!

 だからの、ポップさだったんだぁ、と作品を見て思いました。

 何しろ面白い。

 スカイツリーが見える、東京タワーもある東京鳥瞰図的な構図なのですが、どっか変な東京。著名なビルの形は帝冠建築みたいなスタイルになっていたりします。とっくになくなっている浅草十二階(凌雲閣)が描かれていたりもします。もともと鳥瞰図が好きだから、なおの事まじまじと見てしまいます。

 現代人と時代風俗の人が入り混じっていたりもします。厩にいるのは、馬の面をかぶった(?)バイクだったり、そこに大河ドラマに出て来そうな武家の子どもと今の子どもが仲良く並んでいたり・・・ウォーリーを探せ、安野光雅さん風だったり。

 立体も映像もあり。あたかも日本画のように描かれた油彩あり。

 笑えたのは京都洛中洛外図(ってなタイトルだったかな?)。上杉家の国宝ものと違って、どっかファンキーなのですが、それもそのはず。仁和寺のところはトイレの前に人が並んでいて、よ〜く見ると「みんなぢ」と書いてあります。そばの金閣寺には「きんかくし」。あはははは・・・

 渋澤龍彦さんの作品に添えたエロティックな雰囲気のイラストもあれば、ドナルド・キーンさんのエッセイに添えた「キンちゃん」が主人公の4コマ漫画あり。

 本当に幅広い芸風(いや、この場合、芸術の芸ですが)で驚きました。

 昼食時間も迫っていたし、友人たちも一緒だったので、もっとみたいよぉという本音を押し隠して出て来ましたよ。

 ほ〜んと面白かった!
  
 5月19日までです。

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