今週金曜日までなので、大急ぎで見ました。奥田瑛二監督の「今日子と修一の場合」。
ハンパないほっとけない感がある柄本佑君と、独特のけだるい流され感を持つ安藤さくらという実は夫婦がそれぞれの辛い人生を歩み、震災を経て、何かが変わり、多くが津波に流され、瓦礫が積み重なる被災地ですれ違うと言うドラマです。
ハンパないほっとけない感がある柄本佑君と、独特のけだるい流され感を持つ安藤さくらという実は夫婦がそれぞれの辛い人生を歩み、震災を経て、何かが変わり、多くが津波に流され、瓦礫が積み重なる被災地ですれ違うと言うドラマです。
ご存知のように、安藤さくらさんは奥田監督のお嬢さん。アドバイザーに奥様の安藤加津さん、スクリプターにもう一人のお嬢さんのもも子さん、とスタッフ、キャストを見れば言わばファミリードラマですが、映像は東日本大震災のその時を起点にふたりのそれぞれの過去、現在を淡々と映し出していて、馴れ合い作品決して身内の馴れ合い作品ではありません。
今日子は働けなくなった夫の代わりに生計を立てようと始めた保険の外交で、思いがけない陥穽に落ち込みます。
カンニング竹山さんが、ねちこい上司を演じていますが、保険業界から、ヒンシュク買いそうです。
一方、修一は失業して、自棄から家族に対して横暴になり、母親に暴力を振るう父親に我を忘れて飛びかかり、少年院に入所しなくてはならない事件を起こします。
枕営業が家族にバレた今日子は子どもを残して家を追われ、東京に出たところで、アブナい世界に生きながら、妙に詩的な正体不明の男の手に落ちます。
出所した修一は、篤志家の社長が経営する町工場で職人として歩み始めますが、そこには修一同様の訳ありの若者たちもいました。
形は違っても、共に辛い過去を持つふたり。
自分をかばって事件を起こした息子にあたたかな手紙を送り続けてくれていた母親も、南三陸を襲ったあの日以来、行方不明となり、修一はテレビ画面を見ながら、一度として戻らない、戻れない。
今日子は幼くして離れた息子の面影を抱きなから、やはり動けない事情がありました。
町工場の仲間のピアノの上手な訳あり少年の過去といい、若いにもかかわらず辛い、重たい人生が描かれますが、修一には支えが出来、前向きな希望が感じられます。一方、今日子は?
高台に向かう修一とすれ違いがれきの中に去って行く今日子の後ろ姿が印象的なラストシーンでした。
安藤さんと柄本君、NHKのドラマ「書店員ミチルの打ち明け話」でも、顔は合わせるが、知り合いの知り合いみたいな他人同士を実に自然に演じていましたが、今回もまるで赤の他人です。本当に達者ですね。
一年前、紅葉の残る京都、車折神社で、奥田監督、さくらさん、佑君の奉納玉垣が仲良く並んでいたのを思い出しました。
いわゆる典型的な美男美女ではないけれど、一度見たら忘れられない存在感のある、この二人、私は大好きです。
頑張って見に行って良かったです。
今日子は働けなくなった夫の代わりに生計を立てようと始めた保険の外交で、思いがけない陥穽に落ち込みます。
カンニング竹山さんが、ねちこい上司を演じていますが、保険業界から、ヒンシュク買いそうです。
一方、修一は失業して、自棄から家族に対して横暴になり、母親に暴力を振るう父親に我を忘れて飛びかかり、少年院に入所しなくてはならない事件を起こします。
枕営業が家族にバレた今日子は子どもを残して家を追われ、東京に出たところで、アブナい世界に生きながら、妙に詩的な正体不明の男の手に落ちます。
出所した修一は、篤志家の社長が経営する町工場で職人として歩み始めますが、そこには修一同様の訳ありの若者たちもいました。
形は違っても、共に辛い過去を持つふたり。
自分をかばって事件を起こした息子にあたたかな手紙を送り続けてくれていた母親も、南三陸を襲ったあの日以来、行方不明となり、修一はテレビ画面を見ながら、一度として戻らない、戻れない。
今日子は幼くして離れた息子の面影を抱きなから、やはり動けない事情がありました。
町工場の仲間のピアノの上手な訳あり少年の過去といい、若いにもかかわらず辛い、重たい人生が描かれますが、修一には支えが出来、前向きな希望が感じられます。一方、今日子は?
高台に向かう修一とすれ違いがれきの中に去って行く今日子の後ろ姿が印象的なラストシーンでした。
安藤さんと柄本君、NHKのドラマ「書店員ミチルの打ち明け話」でも、顔は合わせるが、知り合いの知り合いみたいな他人同士を実に自然に演じていましたが、今回もまるで赤の他人です。本当に達者ですね。
一年前、紅葉の残る京都、車折神社で、奥田監督、さくらさん、佑君の奉納玉垣が仲良く並んでいたのを思い出しました。
いわゆる典型的な美男美女ではないけれど、一度見たら忘れられない存在感のある、この二人、私は大好きです。
頑張って見に行って良かったです。