エレベーターそばの部屋だったせいか、時々ずりずりっと大きな音がして、昨晩は寝つきが悪かった私ですが、旅立ち直前になって「そうだ、大阪に行ったら、ここ行こう!」という場所がありました。

 かすかな期待を抱いていた長男にも見事振られてしまったのですが、その分、好き勝手に歩けまして、ひとりだから行けたそこは・・・・


 天王寺下車でございます。四天王寺? いえいえ、違います。動物園? いえいえ、違います。
 私はもう両親がいないし、兄ひとり以外、直近の身内がいないので、自分の死について、どうしても考えざるを得ません(親御さんがご存命だったり、ごきょうだいやいとこさんなどがたくさんいらっしゃると、多分、死は遠いものに思われると思いますよ。でも、私同様、身内縁の薄い友人が、お父様が亡くなられた時、「次は自分の番だ」と言ったこと、私も祖母が亡くなった時に強く実感しました)。

 となりゃ、どうしても、お墓をどうするかということがあります。

 色々と思うところがありまして、お尋ねしたのは・・・・

 一心寺

 骨仏さんのお寺として有名だそうです。すなわち、お骨をお預けして、それを基材として仏像を建立するお寺だそう。大阪天王寺区出身の友人が教えてくれました。

 宗旨は問わないそうです(一部除くと書いてあったので、除外対象は社会的に問題を起こしてる宗教かも知れませんね)。浄土宗だそうで、そうなると、実家の菩提寺が浄土宗の私にはなんら問題なさそう。

 どんな雰囲気なのかしら?と言う思いでお参りに伺いましたが、いい意味で清濁併せ呑んでくれそうな懐の深さを感じさせてくれるお寺でした。仁王門は現代彫刻のモダンなもの。空襲に遭われていてこそのモダンさなのでしょう。明るい雰囲気です。サイトを拝見すると、劇場があったり、色々な講話をされていたり、よろず相談所や、文化センター機能などなど、本来のお寺さんのあるべき姿をされているように思いました。

 そういう開けた雰囲気があるためか、シニアばかりではなく、若い方たちのお参りもあり、お骨で造られた仏様たちも、もっと生々しいかと思っていたら、歳月を経て、手向けられたお線香の煙で燻されておられるせいか、ごく普通の仏像で、いいお顔をしていらっしゃいました。

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 ぶっちゃけ、ここならいいなぁ〜と思いましたよ。(*^。^*)

 こういう選択肢もあると知ると、気持ちが楽になりますな〜。

 駅に戻る途中でガラケーの電池が大ピンチ! そこでスマホもどき君で探したauショップ(docomoショップと目と鼻の先でしたわ)の親切なお兄さんに充電をお願いし、あべのハルカス見物です。

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 横浜のランドマークタワーを抜いたそうですが、どうもランドマークタワーのほうが高く見えます。身びいきというより、ランドマークは海がそばにあってそこから立ち上がっている感じなのに対し、ハルカスは交差点から見上げて、底上げで見ているからではないかと思います。

 まだ展望フロアはオープンしていないようですが、百貨店が入っていて、私は当然のように書店チェックに及んだのでした。ジュンク堂で、本を見ているうちに、ガラケー取りに行くのに適当な時間になりました。

 ちなみに、この本が気になる!



 さ〜て、ガラケーを受け取って、急ぎホテルに戻り、荷物を引き上げて、梅田から阪急に乗って烏丸に出ました。

 もうこの頃には空腹度がピークに達していましたので、またまた洋食屋さんのサフラン・サフランに行きました。並んで待ってましたが、時間から言って、峠は越えているはずと我慢して待つことしばし。やはり2時に近づいて、席が空いてきました(角っこの黄色い塗装のお店です)。

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 色々おいしそうなものがありますが、やはり、これがいいわ!で頼んだのがこちら。

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 観光地京都で、これで800円なんですから、もぉうれしくて。とろとろのオムライスはするんとお腹に入ってしまいました。

 それから、三条通をうろつきました。ロッカーに荷物入れるかと思っていたのに、結局、両肩に振り分けて持つ始末。(^^ゞ

 行きたかった便利堂のお店もとうとう行けました。日本の美術館や美術展で所蔵品の絵葉書を売っている場合、高確率で便利堂製に出会います。

 なので、お店の中も多数の美術館の作品の絵葉書が並んで、選ぶのに迷ってしまうほど。

 ここでもセールに釣られて、お正月は絵葉書を飾ろうで、絵葉書用掛け軸と、絵葉書を何枚か、それに横須賀美術館の谷内六郎画伯のかわゆいはがきサイズのクリアフォルダーを買いました。

 旅先でついつい買ってしまうもの。絵葉書に切手です。きっと必ず使うだろうし、使わなくてもかさばらない。送った人がささやかな喜びや楽しさを感じてくれるだろう・・・と思ってです(金額がかさばらないのもいいですね(^_-))。

 その後、てれてれと三条通を歩き続けて、とうとう地下鉄東西線の東山に到達。ここから地下鉄に乗るかと思ったら、何か不思議な商店街があるぞで通り抜けてしまいました。

 東の錦とかつては呼ばれていた古川町商店街です。

 確かに道幅は錦くらいです。でも、錦よりはるかに閑散としていて、地元の子どもさんが、三輪車を乗り回したりしています。激混みの錦より、私はこういう地元の人が使う商店街のほうが好きですな〜。

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 大荷物を抱えていて、今日中に帰途につかねば、という二大悪条件がなければ、ちょっと立ち寄って、のんびりしたい雰囲気でした。

 そこを抜けると、あやや、知恩院の塔中など立ち並ぶ寺域が目の前だったのです。

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 以前、コンビニのCMで、京都市内のどこかの石の一本橋が映っていて、どこだろうと思ってましたが、どうやらこの界隈で撮影したようですね。

 知恩院の学校、華頂学園も敷地内にあります。

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 名残の紅葉も見られました。

 せっかくだ、知恩院にお参りして、分骨された祖母の墓前にご挨拶だ!

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・・・と思ったら、到着が遅すぎて、山門は既に閉まっておりました。(T_T) 夕方から墓参をするもんじゃないというから、かえって良かったのかも知れませんが・・・・。

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 すごすごと円山公園に出て・・・冬寒の桜を眺め

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 八坂神社の境内を通り・・・

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 両親がお見合いをしたという南座。どうしても見てしまいます。ここで出会わなかったら、私はいなかったのかぁ・・・と感慨があるのです。

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 とっぷり暮れ行く鴨川。あああ、帰りたくないよぉ〜〜〜。∞

 しかし、帰らなくちゃなりません。

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 エキスプレス予約で、飛び乗り状態の新幹線のホームでお弁当をゲットして、満員御礼に近い車中の人となったのでした。

 しっかし、東海道新幹線はいつでも席が埋まっていて、かえって自由席のほうがいい席が取れたりします。今回、ついつい2人掛けの通路側を予約してしまいましたが、3人掛けの通路側を予約したほうが、隣に座らない可能性が高くて、ゆっくり出来ますね〜。

 ちなみに、夕方にぎりぎりの時間に予約ののぞみで、窓側席が取れたためしはございません。

 ・・・・・・

 やっとこさっとこ、自宅の最寄り駅に着いたら、あと10歩というところで無情にもバスが出て行ってしまった。週末、休日は異様に本数が少ない上に、どうして、系列の電鉄会社の特急の到着を待たないんだいっ!と呪いの言葉を吐きながら、最終バス待ちに、100円の珈琲で避寒をさせてもらったマックのありがたさを感じたのでした。

おしまい


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