お義母様の葬儀やら、自分のお父様の認知症など、難儀で疲れている友人たちを誘って、笑える映画だというジャッジ!を見る事にしました。

  地元紙の映画評が結構私にはツボにはまることが多く、大手配給には辛い評者がこの作品には好意的なのが決め手になりました。
  電通、エースコック、トヨタ等の実在の企業名を出して、広告業界の虚々実々の駆け引きを、サンタモニカ国際広告祭という舞台で描いたコミカルな作品です。

  最初にして最大のツッコミどころは、妻夫木聡君演じるオマヌケ主人公、太田みたいなのが、あの電通に入れるのかよ〜!であります。

  厳しい経済状況下でシビアになったとは言え、電通の高給は有名であり、それだけにどんだけ狭き門か、というのは超氷河期に就活していた長男見てますからね。太田君じゃ、ハナから電通に門前いの長男とたいして違わんじゃんかぁ(爆)。

   ・・・という最大の疑問を追いやってしまえば、かなり楽しめます(って、リリー・フランキーさん演じた窓際社員みたいな存在、あんな押し込め部屋も有るのかな?)。

  いい加減な太田君の上司大滝、クライアントが白いと言えばカラスも白と言いかねない営業担当、職場で競馬のチェックしているのが、優秀な方の太田という同僚の女性、などなど、クリエイティブギョーカイは奇々怪々、一般ピープルの世界とはかなり様相が異なる描かれ方で、どこまでホント?どこからジョーダン?なんですが、そこが映画って事なんでしょうね。

  ちくわ会社社長のバカ息子が作った冴えないダサいCMをサンタモニカ国際広告祭で入賞させたら、お宅とン十億の契約をするぞ、で、審査員のおはちが回って来たのが太田君。クリエイティブな上司は、絶対受賞不可能と確信して、読み下すと、自分と同じオオタキイチローとなる太田君に失敗を被せちまえで自分の代わりに行かせてしまうのです。

 英語力がない太田君はうさんくさい窓際社員、鏡さんのところで、みょうちくりんで役に立ちそうも無いレッスンを受け、同姓のよしみで優秀な太田に妻役を頼み込みます。

 合コンに行けば気持ち悪いとふられるような太田君。当然、太田嬢はあごあし付きでサポートしてと言われてもけんもほろろ。だけど、ギャンブル好きな彼女に「サンタモニカはベガスに1時間」と言って、何とか同伴させることに成功します。

 サンタモニカの審査会場には各国からユニークな面々が登場し、これがまた食えない。勝つためには何でもやるという連中の中で、ひときわ輝くのが、日本のはくふー堂(当然、博報堂のもじりですね。見間違いかも知れませんが、エンドロールの中に、博報堂の文字がありましたよ)の美人クリエイター。鈴木京香さん演じるフェロモン満開のやり手女史も、食えない連中の中で要領よく泳ぎ回る中、不正を好まず、その場に染まらない太田君の要領の悪さが目立つのですが・・・

 見ていて、昔の映画「ネットワーク」を思い出しちゃいました。フェイ・ダナウェイと、この作品でアカデミー主演男優賞を受けながら、その時はご本人は鬼籍に入っていたというピーター・フィンチ。まぁ、視聴率を稼ごうとする敏腕プロデューサーのあこぎなこと。とても笑えない内容だったのでありますが、なりふり構わずは共通であります。

 マスコミとか、広告とか、いわゆるギョーカイってのはこういう感じなのかい?と心配になってしまいますが、この作品では、色々とありつつも、最後はさわやかに・・・って感じですね。

 ネタバレなので、展開など細かく書きませんけれど、葬式じゃ何じゃで曇っていた友人がげらげら笑って、ああ、すっきりした!との事。お誘いありがとうと言って貰えました。

 ちょい役で結構いい役者さんが出てるのがテレビ局が制作陣にいる強みですね。時として、それがウザいこともありますが、この作品ではあまり臭みを感じませんでした。

 いわゆるロングラン、大ヒット作!という感じじゃないから、早く見ないと架からなくなっちゃいますぞ! なんか最近、面白いことが無いという方、見て笑ってくださいな。


 サラダバー付きランチ → 100均&手作りボックスでお買い物 → 映画 → 再び100均 → ユニクロ(今度一緒に旅行へ行く約束をしたので、春先用に買いなさい!とウルトラライトダウンを推奨したヤツです(^^ゞ)と楽しい1日でした。


 ・・・・ところで、今朝のあさイチの流し見の最後に、有働さんがお詫びをと言うので耳ダンボになったら、な、何と、高橋大輔選手のショートプログラムのバイオリンのためのソナタを作曲した佐村河内さんが、実はゴーストライターに作曲を依頼していたという衝撃的な事実が分かったとの事でした。

 なんだって、こんな大切な時期にこんな話が・・・・と思いますが、今まで多くの苦難を乗り越え、後から振り返れば苦難をも糧としてきた高橋選手だから、きっとこの報道で揺らいだりしないと信じています。

 しかし・・・見抜けなかった事をお詫びしますって、NHKは決して視聴者をだまそうとした訳じゃないんだし、朝ドラで戦局の厳しさゆえに、大会が休止、甲子園出場がかなわなくなった選手がヒロインたちにお詫びを言ってるのと同じで、本当はお詫びを言う必要がない不可抗力な事態じゃんかと・・・・それでもお詫びを言わないとバッシングが起こるのがマスコミの世界なんですね。映画の中みたいにおもしろおかしく、ちゃらいだけじゃやっていけないのがギョーカイなんですね。

 笑ったり、考えさせられたりした1日でもありました。

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