どうしても好きになれない、有り体に言えば大嫌いな人たちがいまして、恐らく本人は悪意が無いつもりとわかっていても嫌でした。

 長く生きてきて、今頃気付いたおばかなんですが、その人たち、支配欲の強い人だったんですね。

 特徴としては、言わずもがなな事を言って仕切りたがる、人が話していると必ず割り込み、自分が主役になりたがる、してあげた、やってあげたと陰に陽に感謝を強いる、頭を下げず、時として半ば脅迫的、あるいは同情を引いて、相手が勝手に動いた事にしてしまう、などがあります。なので、責任転嫁も得意技です。
 
 いわゆる親分肌とか姐御肌と似た部分もありますが、大きな違いは、親分や姐御が面倒見がよく、いざとなったら子分のミスの尻拭いをしたり、責任を引き受けるのと違い、面倒見の良さは、あくまでも血縁の気に入りの身内など、少数かつ幅の狭いお気に入りに限られ、それ以外にはかなり冷淡なところでしょうか。


 お気に入りのピンチには血相を変えても、それ以外には「お気の毒」の一言があればいい方なくらいで、他人の痛みには鈍感。他人の不幸は蜜の味なのも特徴です。何たって、自分が一番優越してなきゃいけないから、他人が自分より優れていたり、幸せなのが、我慢ならないんですね。

 だから、テレビなど見ていても、必ずケチを付けたりします。それも、話相手のお気に入りの人に対しわざわざと。

  もはや笑っちゃうレベルの幼さを所々で露呈し、なおかつ、実態は実力を欠き、なのに人にはあれこれ指示したがるのですから、当然ながら、人望はありません。彼、または彼女をヨイショして動かす事が出来る知恵者か、狡猾な人しか周囲にはいないので、裸の王様になりがち。そこが人に慕われる親分や姐御との大きな違いですね。

 自分でもそれを無意識にわかっているのか、普通に心優しい人に粘着したい気持ちもあり、うっかり標的にされると、長長と自慢や愚痴を聞かされるのは序の口で、下手をしたら、あなたが私に好意を感じ勝手にやったんでしょ!等と利用され、責任転嫁されの踏んだり蹴ったりになりかねません。

  学校の成績はともかく、本当の意味での賢さを欠く、いわゆる地頭が良くない事も多いので、思い付きで失言暴言を吐き出し、それに傷付く人がいても気がつかない。挙げ句、自分はそんなことを言った覚えは無い、くらい平気で言います。本人に嘘をついたという意識すらないのですから、始末に悪く、付き合って傷付いた側は、暴言に傷付き、嘘つき呼ばわりに傷付き、とダブル、トリプルに苦しむ事もままありです。

  こういう手合いは深入りしないに越した事はありません。

 一見当たりが柔らかい、感じよさげな人だったりするので、見抜くのがなかなか難しいのですが、先に述べた特徴を複数持っていたら支配欲の強いタイプである可能性が大きいので、用心した方が良いかと思います。

  対策としては

 あまり自己開示し過ぎない(親しみを持ってくれたと勘違い、利用される糸口を与えてしまうことになる)。

 ほのめかして何かさせたいという気配を感じたら、流すこと。つい、うっかり、私出来ますと言わないで、とにかく口をつぐむこと(これは、親切な人にはかなり難しいのですが、もし一度、二度とやってしまってから変だなと思ったら、その後は応じないこと。多分同情を買おうとしたり、前はやってくれたのに冷淡だ、人としてどうなんだ、というような半ば脅しが入ったりしますが、何とかやり過ごしてください。先方が理不尽なんですから)

 面白くも無い自分語り、人の噂(大概は人の不幸は蜜の味系か足引っ張り系)も多いです。しばしばマシンガントークで口を挟ませないので始末に悪いですが、その場から逃げられない時には、壊れたラジオが鳴りつづけてるとでも思って、はぁ、とかあまり関心なさげな相槌に留めましょう。何かの折に話の腰が折れたら、場を外しましょう。あのぉトイレ!も手ですね。


   とつらつら書いて参りましたが、もし、私が相手からこういう対応をされたら、大変寂しいですよね。でも、その時には、私も相手から支配欲の塊に思われる何かをしちまった、そういうものを漂わせちゃったんだな〜😅と思って、反省したいと思います。