すこぶる珍しい事ですが、週末に列車利用で、OL時代からの友人と八ヶ岳に行きました。

  そもそもフルタイム勤務で多忙な彼女と、夏の息抜き小旅行でおしゃべりを、と宿やらツアーを調べたら、四季倶楽部のような近場でお安いところは軒並み満室、ツアーは夏休み価格、多忙な彼女の予定も早い段階ではわからない、となると、一番安くつき、キャンセル料もかからず気楽なのはどこだ?

  で、いまどきウォシュレットがない、風呂場の給湯温度が不安定等など、某国の選手村みたいなのを構わないという彼女をお誘いした次第です。
  彼女は立川から、私は八王子から乗車の中央本線のあずさ13号、自由席満席で混んでる!のメール。

  やっぱり甘くはない夏休みですが、そこは機転のきく人で、車掌さんにお願いして、急遽座席指定券をゲット。指定席もほぼ満席で、もしも、あとから先にチゲットした人が乗ってきたら席を譲る事というヒヤヒヤ条件付きながら、幸い小淵沢まで座れました。

  毎度ながら、早めに着いたので、八王子駅構内で弁当確保し、座っていられる間に食べちゃうべし!と早速いただき!

   江戸っ子で都市部にしか暮らしたことのない友人は人家がすごく少なく、山が迫って見える場所だと感じ入っていました。

   小淵沢で乗り換えた小海線、待機中でほぼ一番乗りでしたが、発車時間には立っている人も出る盛況ぶりで、夏の稼ぎ時です。普段滅多に列車利用しない私が言うのも何ですが、絶対存続してほしい小海線なので、賑わうのはうれしいです。

   初日はいつも行くパン屋さん、三分一湧水と農産物売り場、そして、彼女のビール調達のコンビニに寄ったのみで暮れました。うちご飯は適当に。

  二日目、小海線で野辺山に。やはり満席でした。

  国立天文台、観光牧場、八ヶ岳高原ロッジのどれか、あるいは二カ所くらいは行くかと思い、改札を出たところで高原ロッジの送迎看板を持った温厚そうな男性を見かけ、レストラン利用だけでも送迎してもらえるのかお尋ねしたところ、OKとの事で、ありがたく乗せていただきました。

  ガスが多いものの日差しが強く、正直なところ、天文台、観光牧場、いずれも徒歩25分程度なので、汗だくになるなぁ、と思っていたので、渡りに舟、駅に送迎バスなのでした。

   20世紀、並びに21世紀に放映されたテレビドラマ「高原へいらっしやい」の初回放送から40年記念だそうで、この時期、期間限定で中に入れる旧尾張徳川家の別荘を移築したヒュッテでは、テレビドラマコーナーの部屋もありました。

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  一階はドラマコーナー、喫茶室、赤坂の中華料理店の出張店舗、2階はアート、クラフトの作家さんの展示販売の部屋がいくつか。

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  独身時代、両親と来て、階段の手すりの上の熊の彫り物が北海道土産のいわゆるシャケクマの元になったと聞いて以来の内部参観で、熊さんたちと久々の再会です。

  さて、ランチはいつも通り、本館の花暦で。今日の人気席はテラスで、既に満席。普通は梅雨明けの夏ともなれば、窓を開けるとモワーっとした空気が入りますが、標高1400メートルクラスの野辺山では、窓を開けるとスーッと冷たい空気が入ってきます。

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  サラダバー付きの高原へいらっしやい記念ランチのローストビーフ風丼にみそ汁、漬物、レモンシャーベットに珈琲、紅茶、緑茶のセルフフリードリンクでしたが、サラダの写真以外、がっついて撮り忘れというありがちパターンでした。

   行きはちょうどタイミング良く、いきなり乗せて貰えた送迎バスですが、帰りはフロントで予約。その間、ホテルの周辺の散策で、以前紅葉の頃に行った美鈴池まで行きました。

    クマザサやトリカブトも生える森を歩き、丘を上ると

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  小さくて静かな池があります。天然ものらしい植物に、どうやら種が飛んだらしいハーブなども垣間見られました。

  5月に来た友人母子は車に乗せてくれたので、かなりテンコ盛りでしたが、今回は友人にはもの足らないかなと思いつつ、野辺山から甲斐大泉にまた移動。クラブツーリズムとトラピックスの団体さんで、車内は大にぎわい。小海線の収益をあげる上でありがたい事です。

  些少とはいえ住民税を払い、リフォーム工事などで多少は地域貢献してるのに、理不尽な公設立ち寄り湯の値上げに立腹し、値上げ後、二年近く北杜市の温泉はスルー、信州の立ち寄り湯ばかり利用して来ましたが、車がないなら、ここしかないでしょう!

  で、実に久々にパノラマの湯へ。820円はやはり高い!と思わせてくれたのは、大降りの露天風呂に何の対応策もないところでした。

  よそは雨が降ってもずぶ濡れにならないように屋根を張り出したり、さしかけたり、あるいは蓑かさを用意したりなど、なんらかの配慮がありますが、ここはそういうものが一切ない! 余りの降りにみんな内風呂に入るしかありません。パノラマを唄っていて、この無策、どんなものでしょうかね。

  それでも喜んでくれた心優しい友人です。

  も一つ言えば、併設のレストランというか食堂も、全く食指を誘わぬものでした。先客が寛ぎ過ぎて、後から来るものを拒む感じがありましたし(有り体に言えば、だらし無い)、券売機、食事の受け取り場所などの動線もマズイ。

  館内にゆっくり出来るスペースもなく、しの突く雨が小降りになって、急ぎ甲斐大泉駅に行きベンチでおしゃべりをして1時間近くを過ごし、自宅の有り合わせご飯で済ませました。駅から近くに、列車待ちをしつつ、乗り遅れの心配なしに食事を出来る場所がないのが残念な甲斐大泉なのでした。


  最終日は各駅停車で高尾に向かうので、朝食→片付け→プチ掃除で10時21分の小海線で小淵沢に立ち寄り。予約しておいたカツサンドを引き取りました。

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  以前はこのトンカツしかありませんでしたが、鶏カツも出来ていました。

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  両方食べたいので、一つずつ交換。キャベツが見えるのがトンカツです。

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  すこぶる残念だったのは、まさかの通勤仕様座席だったこと。ボックスシートでお弁当食べておしゃべりしてのんびり、という目論みが完全にチャラでした。カツサンドを買わなければ乗れた各駅停車はボックスシートだったんですけどね。

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  通勤時間でないのに、夏休みなのに、どうして?

  旅情を味わいたいなら特急に乗れ!というJRの作戦か?なんて邪推してしまいました。

  笹子トンネル前くらいからトロトロしたりして13時後半に高尾着、中央線に乗り換え友人とは八王子でお別れしました。

  甚だ見どころの少ない旅でしたが、日頃忙しい友人は喜んでくれ、高原ロッジや小淵沢駅構内のデュオレールであれこれお買い上げしていました。地域貢献ありがとう!

  八王子は横浜線の始発なので、以降順調に座り、極度に本数の少ない日曜日の最寄り駅から自宅方向のバスにもタイミングがピッタリでした。

  たまには列車で八ヶ岳もいいもんです。