私の世代は親が戦前の価値観を思春期に刷り込まれたために、戦後の民主主義を頭では理解していても、根底に男尊女卑、家父長制がしっかり残っていた家庭で育ったという方が少なからずだと思います。
典型的なのが、男児である男きょうだいとの進学の差別。実際、私たち世代は高卒、短大卒は引く手数多だったのに、四年生大学を卒業してしまうと、一部の優秀な方々以外は、何らかのコネがないと就職が異様に厳しい時代で、女に学問は要らんと露骨に言わなくとも、高学歴は小賢しい女になる、女の幸せは、結婚して出産、夫を支える事というのが、有言無言を問わず、一般的な了解事項でした。
世間一般がずいぶん変わった中でも、政財界には、本音は男尊女卑、女性が活躍してほしいが、それは実直な労働力として、組織の上には男性!とか、家事育児介護をしっかりして仕事も!なんてお考えの方は少なくないように感じます(特に後者、女性の過労死早世狙いですかね💦)。
私が育った家庭も例外ではなく、進学こそ兄と差を付けずにいてくれましたが、何かにつけ、兄は長男、男の子なんだから、あんたみたいにかわいくないと嫁の貰い手がない、と母や祖母のみならず、小憎らしい妹攻撃に、兄までがその言葉をしばしば用いました。
母が大好きだった私には、そういう男尊女卑的な考えかたを表面では否定しても、ずしりとどこかに沈ませていたようです。
結局、時代の趨勢に逆らう元気も気概もなく・・・出産で退職、専業主婦へという道をたどりました。
男尊女卑というのは、男はそれだけで偉い、男は女より大変なんだから、女は支えなければ、というのが建前ですが、そういう刷り込みをされればされるほど、男性とは無条件に自分より能力高く人格高潔なはずだ、という意識を持ってしまいました。
なのに現実は・・・
というのを長じるに従って見てしまう訳です。
特に家庭に入り、専業主婦になり、つよーく違和感を感じるようになりました。世間では二流扱い、平成の不況以降、しばしば社会のお荷物扱いすらされるようになった専業主婦ですが、だからこそ、これって変だ!不愉快!を感じる場面に多く遭遇するようになったのです。
会社員をしていた時にはまがりなりにも、担当分野については詳しい人として見てもらえたものが、主婦というだけで、何もわからない、世間知らずが、という扱いを何回も受けました。
一番嫌だったのは、先方は褒めているつもりなのでしょうが、「主婦なのに凄い!」と言われる事でした。内心、あんたの周りろくな人いないんか?とツッコんでましたが💦(最近、NHK「あさイチ」にご登場のスーパー主婦並み、いや、それ以上かも?という方々、私の周囲には多いですよ)。
財布の口を開ける時だけヨイショされる主婦(なのに、食品衣料品以外の商品説明の時は、あからさまに知らないでしょ、となる事多かったですが)、自治会をはじめ無償のお役の時だけ持ち上げられ推薦される主婦。
女性同士でも、男性と同等に働くワタシは偉い!という態度を取られ、憮然とした経験がありますが、世間標準基準が男性になっているんですね。だから、基準外の女性、取り分けお金を稼がない主婦は格下認定となったのでしょう。
その格下のはずの主婦の前で見せる男尊女卑思想の持ち主の醜態。いや、格下だからこそ、平気で醜態を見せるのかも知れませんが・・・それっておかしくない? エラソーなあんたは立派で優れているはずじゃない?・・と男尊女卑の刷り込みが心のどこかに刷り込まれている人間であるからこそ思うのです。
もちろん、子世代にプレッシャーになるほど立派な男性もおられますが、大概はどこかだらしなかったり、口先男だったり、ありゃりゃという欠点を持っているはずです。
ところが、男性自身が男尊女卑家庭で育ち、男が偉い、女は二流という刷り込みがあると、そんな己の欠点は見ない、見たがらない。無条件に女は格下と思いがちです。
男女を公平に見る家庭で育った男女ならば、アハハと笑って済ませられる有りがちな欠点、直そうと努力しようと思える困ったポイント、それが男尊女卑家庭で育った男性にはわからない、従ってエラソーなまんま。一方、女性側は、自分より無条件に立派なはずの男性の欠点にガク然とします。しかも、それを認めず直そうともしないスタンスに、呆れるを通り越して、軽蔑しか感じなくなる事も・・・
上の世代で、いっとき熟年離婚が盛んに言われたのも、男女のギャップが理由で、主に女性が辛抱しつづけ、堪忍袋の緒が切れたと言われますが、根底には男尊女卑、家父長制の考え方のツケがドロドロと渦巻いていたのではと思います。
年配者だと、いまだに女性が格下と一途に思い込んでいる方も少なからずおられるようですが、時々若い方でもエッと言いたくなるような古い考えの方もおられ、多分、男尊女卑家庭で疑問を抱かずに育ってしまわれたんでしょうね。綻びが出ないで来たのはある意味お幸せだと思いますが、先の事はわかりませんよ。
過去には意味があったのかも知れない男性優位ですが、いまや男性が楽する、得するためにあるのだと解釈されても仕方ありません。
また、女性が縁の下の力持ちを強いられ、おいしいところは全部男性が持っていくような傾向は、時代にそぐわないし、女性活用が縁の下の力持ちだけにならないようにと懸念しています(これは男女を問わず、若手対組織の上位者間で起こりがちですが、今は特に若者にキツイようで、その点も心配です)。
先般、八ヶ岳の健康と温泉フォーラムに行った時も、司会者と民間人のパネラー以外は見事な男社会でしたが、この先、変わって行くことを期待しています。
一億歩譲って、男尊女卑、家父長制を望むなら(アナクロだと思いますが)、それに見合った度量、実績がないと、もはやムリムリムリな時代なのよ〜!と言い続けられる国であって欲しいとも、保守反動的な動きが目立つようになっている今、切に思います。
典型的なのが、男児である男きょうだいとの進学の差別。実際、私たち世代は高卒、短大卒は引く手数多だったのに、四年生大学を卒業してしまうと、一部の優秀な方々以外は、何らかのコネがないと就職が異様に厳しい時代で、女に学問は要らんと露骨に言わなくとも、高学歴は小賢しい女になる、女の幸せは、結婚して出産、夫を支える事というのが、有言無言を問わず、一般的な了解事項でした。
世間一般がずいぶん変わった中でも、政財界には、本音は男尊女卑、女性が活躍してほしいが、それは実直な労働力として、組織の上には男性!とか、家事育児介護をしっかりして仕事も!なんてお考えの方は少なくないように感じます(特に後者、女性の過労死早世狙いですかね💦)。
私が育った家庭も例外ではなく、進学こそ兄と差を付けずにいてくれましたが、何かにつけ、兄は長男、男の子なんだから、あんたみたいにかわいくないと嫁の貰い手がない、と母や祖母のみならず、小憎らしい妹攻撃に、兄までがその言葉をしばしば用いました。
母が大好きだった私には、そういう男尊女卑的な考えかたを表面では否定しても、ずしりとどこかに沈ませていたようです。
結局、時代の趨勢に逆らう元気も気概もなく・・・出産で退職、専業主婦へという道をたどりました。
男尊女卑というのは、男はそれだけで偉い、男は女より大変なんだから、女は支えなければ、というのが建前ですが、そういう刷り込みをされればされるほど、男性とは無条件に自分より能力高く人格高潔なはずだ、という意識を持ってしまいました。
なのに現実は・・・
というのを長じるに従って見てしまう訳です。
特に家庭に入り、専業主婦になり、つよーく違和感を感じるようになりました。世間では二流扱い、平成の不況以降、しばしば社会のお荷物扱いすらされるようになった専業主婦ですが、だからこそ、これって変だ!不愉快!を感じる場面に多く遭遇するようになったのです。
会社員をしていた時にはまがりなりにも、担当分野については詳しい人として見てもらえたものが、主婦というだけで、何もわからない、世間知らずが、という扱いを何回も受けました。
一番嫌だったのは、先方は褒めているつもりなのでしょうが、「主婦なのに凄い!」と言われる事でした。内心、あんたの周りろくな人いないんか?とツッコんでましたが💦(最近、NHK「あさイチ」にご登場のスーパー主婦並み、いや、それ以上かも?という方々、私の周囲には多いですよ)。
財布の口を開ける時だけヨイショされる主婦(なのに、食品衣料品以外の商品説明の時は、あからさまに知らないでしょ、となる事多かったですが)、自治会をはじめ無償のお役の時だけ持ち上げられ推薦される主婦。
女性同士でも、男性と同等に働くワタシは偉い!という態度を取られ、憮然とした経験がありますが、世間標準基準が男性になっているんですね。だから、基準外の女性、取り分けお金を稼がない主婦は格下認定となったのでしょう。
その格下のはずの主婦の前で見せる男尊女卑思想の持ち主の醜態。いや、格下だからこそ、平気で醜態を見せるのかも知れませんが・・・それっておかしくない? エラソーなあんたは立派で優れているはずじゃない?・・と男尊女卑の刷り込みが心のどこかに刷り込まれている人間であるからこそ思うのです。
もちろん、子世代にプレッシャーになるほど立派な男性もおられますが、大概はどこかだらしなかったり、口先男だったり、ありゃりゃという欠点を持っているはずです。
ところが、男性自身が男尊女卑家庭で育ち、男が偉い、女は二流という刷り込みがあると、そんな己の欠点は見ない、見たがらない。無条件に女は格下と思いがちです。
男女を公平に見る家庭で育った男女ならば、アハハと笑って済ませられる有りがちな欠点、直そうと努力しようと思える困ったポイント、それが男尊女卑家庭で育った男性にはわからない、従ってエラソーなまんま。一方、女性側は、自分より無条件に立派なはずの男性の欠点にガク然とします。しかも、それを認めず直そうともしないスタンスに、呆れるを通り越して、軽蔑しか感じなくなる事も・・・
上の世代で、いっとき熟年離婚が盛んに言われたのも、男女のギャップが理由で、主に女性が辛抱しつづけ、堪忍袋の緒が切れたと言われますが、根底には男尊女卑、家父長制の考え方のツケがドロドロと渦巻いていたのではと思います。
年配者だと、いまだに女性が格下と一途に思い込んでいる方も少なからずおられるようですが、時々若い方でもエッと言いたくなるような古い考えの方もおられ、多分、男尊女卑家庭で疑問を抱かずに育ってしまわれたんでしょうね。綻びが出ないで来たのはある意味お幸せだと思いますが、先の事はわかりませんよ。
過去には意味があったのかも知れない男性優位ですが、いまや男性が楽する、得するためにあるのだと解釈されても仕方ありません。
また、女性が縁の下の力持ちを強いられ、おいしいところは全部男性が持っていくような傾向は、時代にそぐわないし、女性活用が縁の下の力持ちだけにならないようにと懸念しています(これは男女を問わず、若手対組織の上位者間で起こりがちですが、今は特に若者にキツイようで、その点も心配です)。
先般、八ヶ岳の健康と温泉フォーラムに行った時も、司会者と民間人のパネラー以外は見事な男社会でしたが、この先、変わって行くことを期待しています。
一億歩譲って、男尊女卑、家父長制を望むなら(アナクロだと思いますが)、それに見合った度量、実績がないと、もはやムリムリムリな時代なのよ〜!と言い続けられる国であって欲しいとも、保守反動的な動きが目立つようになっている今、切に思います。