年金生活から半年近くなりますが、まだ慣れないですわ。

 かつて受給金額予想通知で思い描いていた数字と比べ、思いのほか少ない金額はもちろんの事、その少ないのが2か月に一度入金という事で、余計混乱しております。

 その2か月分で1か月分だったら何とかなるんですが・・・そこを割ってしょぼしょぼ使わなくてはなりませぬ。

 来月以降、請求が来るであろう自動車損保は高齢者が事故多発だから仕方ないものの、主運転者が年金世代だとアップですし、昨年の所得に応じた市民税も納めなくてはだし・・・あ〜、ぶーたらこーたら。

 おまえら、下の世代から思ったらまだましじゃん!というのはこの際おいておいてくださいね。

 とにかく閉塞感があるわけです。しかも、テレビをつければ「高齢者のために金がかかって仕方ない」という話題がしょっちゅう働き盛り・納税盛りのキャスターの口から出てくる訳で、いや、ジジィエイジの政治家なんかの口から出てくると「あんたらいいよな、札びらで横っ面はたきゃなんでもできると思ってるんでしょ」と浅ましく突っ込みたくなったりもします。

 それでいて、消費を促進、貯金を抱え込んだ年配層に切り込みとか言われても、無理なんだよ〜。
 何てたって、貯金切り崩さないとな日々である上、年年歳歳、介護保険をはじめとする高齢者福祉の要件も厳しくなっている訳です。

 言うなれば、北風がびゅーびゅー吹きすさんでいる中、誰が虎の子を手放したい気持ちになるでしょうか。

 たとえば順調な家賃収入がある大家さんとか、家業が盛業で定年がない自営の方とか、切り下げ前の年金受給出来ている人たちとか(私、個人的には昭和ヒトケタまでは戦時中にものすごい苦労しているから、年金という形にはなるけれど、報いる必要があるとは思っておりますが)、そういう方たちだと、消費や子孫にまわす ゆとりがあると思うのですが・・・。

 あいにくと、バブルの頃に家を持ち、高金利でローン組み、高くて、狭くて遠い家を買い、子育て支援も乏しくて、でも一昔前に比べ校外教育費がやたらと膨張し・・・という割の悪い切り下げ世代のサラリーマン世帯としては、福祉が足らない分、自助努力しなくてはと健気に思っているからこそ、財布の紐を締めざるを得ないのです。

 ちなみに、私はかねがね「団塊の世代はいいわよね」と思っていたのですが、自治会の美化活動でおしゃべりした奥様から言われました。「私たちはちゃんと税金や社会保障費を払ってきたのよ。それなのに、今は団塊団塊って諸悪の根源みたいに言われる」「いずれこうなることが分かっていた筈なんだから、国がお金が豊富な時にきちんと制度を作っておけばよかったのに、箱物ばかりで無駄遣いして」とお怒りでした。ごもっとも!

 たぶん、国はこうなることを分かってはいなかった、あるいはわかっていても先送りして、思考停止したんでしょうな。前任者のやり方を踏襲し、新しい事は波風立ててまでやらない・・・という日本的悪しき慣習の結果と笑ってはいられない程、今や深刻だと思うんですけど・・・・。

 そんな中、消費拡大とか、いくら国が叫んでも無理なものは無理なのよ〜。中身がすっこ抜けになったら恐ろしいから、振りたくない袖は振れないのよ〜。

 我々世代に金離れを少しでも良くしてほしいと思うのなら、一番は可処分所得を増やしてくれることだと思うのですが、お金あまりの時にきちんと手配しなかった結果、今は「年寄が多く取ると、下の世代につけが回るぞ」という、誰もが頷かざるを得ない正論で攻め立てられて、増やして貰えるは泣く泣く我慢です。

 だったら、せめてもたくさん貯金しておかなくてもいいようなセーフティネットが機能しているという安心感があればいいのですが、いざとなったら金を積まないとという話をあまりに多く聞きすぎているせいか、とにかく、びた一文でも、無駄にしたくない気持ちが募ります。

 みんながみんな、重たい病気を抱えて、後で請求すれば戻ってくるとしても、とりあえず1か月何十万円の療養費用が必要とか、高齢者ケア施設入所すると年金では足が出まくるほど多額の費用が必要という状態になるわけではなく、結構元気に年を取って、さいごだけ十数日から数か月程度の医療が必要なくらいというケースも多いのですが、そうではない方になった時の話を聞くと、少しでも手元にと思ってしまうのです。 仕方ないからの自前セーフティネットという訳です。

 なんかなぁ〜。今日はぽかぽかあったかですが、日本の政治経済の世界、北風ばかりで、日差しが足らないよ!

 ぽかぽかとあたためてくれる太陽的な存在があったら、もう少し財布の口を緩めるのですが、あまりにぴゅんぴゅんと寒風吹きすさぶので、きゅっとしめて、内に籠るっきゃないという訳です。

 あ〜、こうしている間にも身も心も凍りそうです。 凍り付いた頭では妙案も浮かびません。

 年金生活の財布の紐が少しでも緩むようなお日様、いませんか〜? ありませんか〜?

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