昨年一年、つらつら考えるに、衣服費がこの何年かで一番低かったです。入れ替え補充したのが下着、靴下くらい。残りはありもので済ませ、さらに手ぬい服を少々でした。

  手作りする事で、達成感があり、買い物意欲より、作る楽しさが買ったのでした。

  ただし、材料となる布の在庫、並びに捨てるにはもったいなさすぎの残り布を以前とは比べものにならないレベルの量を持つこととなりました。
  また、レッスン課題で、半年1コースで、必ず服を一枚、バッグ、袋物を二つくらい作るのですが、袋物大尽になってしまいました。

  大荷物持ちの私なので、小さなバッグや、スリと落下防止効果抜群の重たいブタ財布を入れるとたわむようなデリケートな造りの袋物は使えないんですわ。さりとて、なかなか手放し難いのは、手作り品というのは、めったやたらと人様に差し上げられないからです。

  ましてや手ぬいともなると、かなり親しい友人の中にも「その縫い目が」と言う人がいたりします。割烹着はダサい、和ものは古い、で育って来た世代にとって、ミシンの針目の方が手ぬいの縫い目より、優れて美しく見えるのは否めません。まぁ、私の縫い目が美しくないのも大きいかと思いますが。f^_^;

  それでも、はぎれで作った小物等は、材料費と制作時間がたいしたことない事や、色柄が自分の好みと多少ズレてもサイズが小さくあまり気にならないからか、気軽に受け取ってもらえますが、面積の大きい分、手間隙、材料費が気になるし、目立つから好みに合わないと使いたくないバッグ類はなかなか難しそうです。

  レッスンでご一緒の先輩も、お相手の好みと合致し、作品を差し上げられる間柄の方がいる方以外は、在庫しているとおっしゃっていました。そう、在庫なんですね💦

  手芸に限らず、手作りが形に残るものだと、多かれ少なかれ、こういう悩みを抱える事になると思います。

   もちろん、人様が喜んで買ってくださるレベルになれば話は別ですが、そういう方はもはや趣味ではなくて、作家さんですね。

   私の祖母もその観点では作家でしたが、作品は手元からどんどん離れても、材料はたくさんありましたし、そうは言っても手元に置いておきたい作品というのも、展示できる程残ったわけで、それはそれで家族が大変。人形だから、まだ良いですが、大作の維持管理が大変で、時々、遺族が作品をゆかりの町に寄贈なんて話があるのもわかります。あくまでも寄贈をして喜んで貰えるレベルに達していれば、の話ですが。


  さて、広義の手作りの中で、最もいいのは、やはり消え物でしょうか。つまり、お料理。お菓子やパン作りももちろんです。

   おいしい物を食べるとみんな幸せになれるし、在庫しなきゃな作品は残らない。材料の新陳代謝が早い。

   といいことづくめですが、そうは言っても、料理研究家の大原照子さんが断捨離ブームの前に、シンプルな暮らしを提唱されたように、お料理、製菓は鍋をはじめとする調理器具の数がどうしても多くなりがちですし、食器の数も増えがち、増やしがちですね。




   それともう一つ、お料理上手の周囲では、ダイエットが難しくなる、というデメリットも生まれがちかも? 尤も、ジャンクな食べ物と違い、ちゃんと作られたおいしい食べ物は悪い意味の後引きがないから、ダイエット成功する方も少なからずいらっしゃっるかもですね。

  何かを作る楽しさは、多くの場合、道具、材料を、揃える事につながりがちですが、そういうのがゼロで暮らすというのは、ある人たちには可能でも、人は楽しみとして、何かしら作りたいというのが、大袈裟に言えば本能で、多数派ではないでしょうか?
   
  問題はプロレベルではない、なれないand/orなりたくない自分が、どこで歯止めをかけるか。

作る楽しさ(最近、疲れ目や肩凝りで、楽しさばかりではなくて、しばしば苦しいですが💦)、持ちすぎる面倒さ、上手に折り合いを付けたいと模索中です。
  
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