悲劇的な結末が最初から分かっているドラマを見るのは、結構つらいものがありましたが、主演の長谷川博己さんが好きだし、判官びいきで明智光秀も好きなので、頑張って見てました、今期の大河ドラマ「麒麟がくる」。

  新型コロナ禍で、撮影が中断されたり、戦国ものにはつきものの合戦シーンが撮れなかったりと、いろいろなトラブルに見舞われた作品でしたが、本日無事に終了。

 さすがに「花の生涯」はあんまり記憶に残っておりませんが、「赤穂浪士」はテーマ曲、未だに頭に流れるし、今はなき緒形拳さんの「太閤記」、尾上菊五郎さんが若かりし頃に演じた「源義経」くらいからははっきり記憶に残っている大河ドラマ。

  私が小さな子どもの頃から始まった大河ドラマ、1月から始まり年末に終わるというのが崩れたのは、文字通り前代未聞でありました。
  大河ドラマで描かれてきた明智光秀でまず印象に残ったのは怜悧な佐藤慶さん。そして、今回の明智像に近いのが、近藤正臣さん演じた十兵衛。

 高橋英樹さんのパワハラ上司ぶりはすごかったので、怨恨による復讐に走ったという定説通りではありまして、最後、落ち武者狩りに遭ってしまいます。ついでに言うと、この時の木下藤吉郎は火野正平さんでした。

 人あしらいがうまくて、バイタリティに富んで陽気な秀吉像も大河の定番でしたが、このところ、晩年はかなりあやしい人というパターンが出来つつありましたが、今回の秀吉が1番、腹黒い。

 スラっと長身でイケオジの佐々木蔵之介さんで大丈夫かと心配したけれど、登場から奇妙奇天烈なおサル状態で、明るく振舞いながら、ぞっとするようなところを持ち合わせているのが、晩年の甥、秀次の一族の公開処刑やら、朝鮮出兵の愚などの根っこを感じさせて、新たな秀吉像でした(「信長協奏曲」のサル君っぽいところも)。

 実は大河ドラマの中で、徳川将軍物はあんまり見ていなかった私です。「徳川家康」も「葵徳川三代」も見ていないし、「江」も殆んど見ていませんでした。

 こう言っちゃなんだけど、徳川家康公、みんなが苦労した最後になって、いいとこ取り。主君であったはずの秀吉亡き後、その一族を滅ぼした悪い狸オヤジのイメージもありましたし、安定感があるという事は面白みがないという事でして・・・

 しかし、その後、スケート観戦観覧のため、たびたび名古屋に足を運ぶようになり、仲良くしていただいているコヅ友さんに、家康公の生誕の地、そして徳川家の菩提寺のある岡崎をご案内いただいているうちに、恐れ多くも親近感を抱くようになりました。


 
  様々な大河ドラマの徳川家初期ものをぶっ飛ばしていた結果、今回は家康公に一番清新なイメージを抱くことが出来ました。

  逆賊とされたはずの明智光秀が、若き日の徳川家康と出会い、信長公のように家臣としてべったりではないが、折々に心を交わし、戦のない世の中を託す・・・という今回の展開で、家康公、ずるくて辛抱強い古だぬき観から完全に脱しました。

 大人数が入り乱れる合戦シーンがコロナ禍の中、撮れなかったのか、最初からの目論見通りだったのか、光秀の短い天下の終わりとなる山崎の合戦や、落ち武者狩りの場面がなかったのは、そういうの苦手な身としては嬉しかったし、最後、駒さんの光秀さまが生き延びた説には、やっぱり天海さんに・・・と歴史的には否定されているそうですが、ついついほのかな期待をしてしまったりします。

 役者さんたち、熱演でしたね。斉藤道三の本木さんのマムシぶりはもとより、思いがけないことで代役で帰蝶を演じられた川口春奈さんも、時代劇が初めてと思えないほど、凛とした美しい、そして毒を持つ帰蝶でした。

 秀吉にしてはシュッとし過ぎてると言われた佐々木蔵之介さんとは反対に、丸顔の信長どうよと言われていた染谷将太さんも、今までの破天荒な信長像から、心に傷を抱えた寂しい信長公という新たなイメージを見事に演じ切られました。

 ゆっくり寝たいという願望が、ああいう形で叶ったのが悲しいけれど。
 
 染谷さんと言えば、どうしてもフィレンツェでお会いしたこの方を思い出す・・・この画を描いたカラヴァッジオも、殺人事件を起こしてしまうという画家としては非常に破天荒。信長と重なるところがあるかも?

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 そうそう、八ヶ岳、小淵沢のラングラーランチの田中光法さん、ず〜っとタイトルバックに馬術指導者としてお名前が出ていて、ちょっと嬉しかったです。

 番組制作、放映に携わったすべての皆様、お疲れさまでした。

 ここでもう1回。多分、もう見られないであろう京阪石山坂本線を走っていた麒麟がくるのラッピング電車をご覧ください。(^-^)

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  来週からは幕末〜明治もの。官軍幕軍の戦、少しくらいはあるのかもしれませんが、渋沢栄一氏が逝去されたのは日本が太平洋戦争に突入する前、しかも、功成り名遂げた方の人生だから、戦国ものや戦争物などで、悲劇的な最期を迎えるのが分かっている人が主人公の作品よりは、気楽に見られそうな・・・!?

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