何事も永遠には続きません。
先日まで美しく咲いていた桜も今日は葉桜になっています。
地面に落ちた花びらは次の季節への選手交代を告げているようです。
6月並みの気温だと朝の気象情報で言っていたくらいあったかい朝のうちに市民図書で借りた本を返し、別の本を借りて来ました。
委員さんのお好みと利用者の声から、雑誌の定期購読をしてくれているのも助かります。
暮らしの手帖もその一冊。で、貸出手続き中にびっくり情報。
「次の号で最後みたいですよ」と委員さん。えっ、うそ〜、と思わず言ってしまいました。
朝ドラ「トト姉ちゃん」のモデルにもなったので、創業の苦労やその後のことをご存知の方もたくさんいらっしゃることと思いますが、広告を取らないユニークな雑誌です。
子どもの頃、家にあった「暮らしの手帖」で一番好き、というか分かりやすいコーナーは商品テストの特集でした。
子ども向けのズック(今は死語ですよね、今どきはスニーカーかな)やベビーカーなどの耐久性テストをメーカー名を明記して、いいところ悪いところを評価しているのはとても面白く、私の「なるたけなら賢い買い物をしたい」という気持ちを築いてくれた存在とも言えます。
そんな暮らしの手帖がなくなる?
と思って、公式サイトを見ましたが、どこにもそれらしい情報は見当たらず。
委員さん、最新号の見出しに「いまもいつかは思い出になる」とあるのを見て勘違いされたのではないかと。💦
ニュース検索を掛けても、Twitter検索をしても、どこにも休刊のお知らせらしきものは見当たらないですし・・・ああ、良かった。
しかし、もう一冊の購読紙は間違いなく休刊です。
ご当地季刊誌「横濱」。
もともと雑誌はあまり買わない方ですが(いや、最近は雑誌のみならず本も殆ど買っていないという・・・(;^_^A)、我が家の生活圏の特集だったり、興味のあるテーマの時は購入する事もありました。ご当地ならではの視点で取材されていて、読みごたえがあります。
今日返却した分は横濱の発展に寄与した人たち特集で、その中には銀座松屋の創始者もありましたが、松屋って、北杜市白州町発祥なんですよね(友人が松屋創業家の親戚で、もとは村の何でも屋さんだったと言ってました)。そんな風な発見のある季刊誌であります。
こちらは暮らしの手帖よりはだいぶ歴史が浅いですが、発行されると、近所の書店に並ぶので、親しみを感じていました。
平成から令和にかけて、色々な雑誌が休刊になったり、身近な書店が突然なくなったりするようになりました。
そもそも自分自身が、これ以上本を増やせないと借りる生活をしているので、何をか言わんやだとは思うのですが、いくら電子書籍があっても、やはり本は手に取ってみたい。
読書を好きになれたのは、子どもの頃に読んだ上製本と言われる本の装丁、インクのいい匂い、クリーム色の上質紙など、文章や挿絵以外の魅力も大きかったと思います。
永遠に続くものはないですが、本を手に取って読む楽しさは、少なくとも私が生きている間はあって欲しいし、媒体が変わってしまうとしても、書き手が書きたいことを書ける、読み手が読みたいものが読める自由は地球が亡くなるまで続いてくれますように。