安部元首相狙撃事件絡みで、この二、三日、Twitterをはじめとするネット上には統一教会とか、カルトなどの単語が飛び交っています。

  統一教会だけではなく、いわゆる新興宗教についてもいろいろな意見や体験が見られまして、信者の家庭に生まれたために、幼少期から入信させられていたが抜け出したという方の経験や、勧誘されたがどうやって振り払ったかなどの体験がたくさん書かれていました。

  特に勧誘されやすいのが、学生だそうで、ご自身の学生時代、キャンパスで勧誘が行われていたという話、ちょこちょこ見ました。

  かくいう私も勧誘された経験があります。
  準へき地指定を受けていた地域の学校から、都心部の学校に進学。同じ学校から進学した友だちも顔見知りも皆無。

  華やかな学生が多い中、場違いだなぁ・・・とうすらぼんやり歩いていたら、地味で堅実かつ優しそうな上級の女性から声を掛けられました。

  ビンテージのバービーちゃんみたいにまぶたにべったり色を塗って、目立つ色や柄の服を着ている「派手」な学生さんたちとは仲良くなれそうもないなぁと怖じていた中、自分と同じように化粧っけもなく、地味な服を着ているお姉さんなので、ホッとした気持ちになりました。

  彼女は優しく「教会のお話を聞かない」とか言って声をかけてきたかと思います。

  教会といったら、キリスト教の教会だよね。

  信者ではないけれど、横須賀で過ごした幼稚園時代はカトリックの園でしたし、横須賀の近所の教会は穏やかな場所でした。両親が仲人をした夫婦が挙式した時、フラワーガールを務めたこともあって、教会には親近感がありました。

  それに入学当時、新興宗教についてはある程度知識はありましたが、カルト系宗教については全く知識がないので、教会=安心安全だと思ってしまったのです。

  このお姉さん、その場ですぐに私をどこかに連れて行くことはなく、翌週の午後1時半にここで会いましょうというような約束をして別れたかと思います。

  その翌週の約束の時間、彼女は来ませんでした。 彼女ほどきっぱりした物言いが出来ない(多分今にして思えば信者歴の短い、失礼ながら下っ端だったんだと思います)気弱な感じの男子学生がいたのですが、10分以上待ったのに来ないので「約束したのに来ないので帰ります」と言っても、引き留める強引さがありませんでした。

  時間にルーズな人は苦手な方だったので、向こうから約束をしておいた時間に来ないなんて・・・とそれだけで不信感を抱いたのですが、今から思えば実にありがたい事でした。

 もし彼女が定刻に現れて、どこかへ連れて行かれたとしたら、結構まずい展開になったのではないでしょうか。

 割とすぐに、彼女の正体がどうやら原理研究会の部員、すなわち統一教会の信者さんだったと気付いたのは、当時のキャンパスの立て看板に原理研究会に対するアンチテーゼが書かれていたり、チラシを配るなど、反発するグループも存在したからだったのではないかと思うのですが、そのあたりの記憶はあいまいです。

  確か当時の学生会館には学校公認の証として、原理研究会と入り口に書かれた部屋があったと思いますが、今ネット検索を掛けても、学校にとっては黒歴史なのか、一切情報が出て来ません。

  当時は既に下火になっていましたが、学生運動に手を焼いたいくつかの大学では原理研究会の学生を投入した歴史があるというのをネット上で見かけたくらいです。

 う〜ん、私のこの記憶の曖昧さはどうなのかなぁ・・・と少々自信がなかったのですが、今日、たまたま別件で中学校の同級生の「黒歴史の友」に電話をかけたので、ついでに聞いてみました。

 彼女の通っていた女子大は某商業系有名大学と行動を共にすることが多かったそうですが、その商業系大学には間違いなく原理研究会があったと言います。

 さらに、今さらながら知った話ですが、彼女のお姉さんは私の先輩にあたり、私と違って実際に勧誘員に連れられて説明を聞きに行ったそうです。

 私の時はじみ〜で埋没しそうな女子学生に親近感を抱かせるためか、派手さのない女性が勧誘に来ましたが、友人のお姉さんは美人なので、イケメン男子学生が勧誘に来たそうです(差別だ!(笑))。

  お姉さんがハマらずに済んだのは、説明会だか集会だかで出されたパンの耳を揚げたような、ありていに言えばおいしくない地味菓子を、居合わせた人たちが大変にありがたいものとして食べる姿を見て、すごい違和感を感じたかららしいです。(^-^;

  Twitterを見ていたら、東大とか京大のようなトップクラスの学校になると、幹部候補生として、無料でアメリカ留学の大盤振る舞いをして吸い寄せていたとか・・・ここでもしっかり差別がありましたようで。(;^_^A

  とにかく、私の場合は、ほんものの神様か仏さまが守ってくださったのかどうか、勧誘員の遅刻というチョンボのおかげでそれ以上の接近をせずに済んだし、早いうちに接触をされたために、その後用心深くふるまえるようになってありがたいことでした。

  あの頃の田舎出の素朴でまじめなぢぶんだったら危なかったかと思いますが、今来たら言うてさしあげます。
   
  「え、私ですか? 日本ドケチ教、横浜鄙部の支部長してますんで、お断りします」

  ホントは教祖を名乗りたいところですが、大阪で年上の渋ちんでもっとすごいおっちゃんが先に名乗られたようですし、横浜鄙部の支部長って事にしておきます。


  ・・・・・もっとも、今やだ〜れも声かけて来ませんね。見るからに金欠、見るからに怠け者そうに見えて、金も出さなけりゃ、働きもしないで、むしろおじゃま虫の足手まといって事でしょうね。 トホホ


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