去年の今ごろは東京で花見というのは想定外でした。

  今年は食事をする場所にテレビがなくて、画面の小さいNHK+で朝のニュースを流し見するだけだからかどうか、毎年恒例の「京都の桜です」の中継が見られないように思います。

 代わりに首都圏向けのニュースでは「千鳥ヶ淵の桜です」を何回も見せられる上に、今朝の気象情報でも千鳥ヶ淵が映り「今日の雨が降らないうちがお花見のチャンスかも知れませんね」というようなお言葉を聞いてしまって・・・

  そこで、行くぜ、千鳥ヶ淵! と昼過ぎの生協の配達を受け取った後、エイヤと出ました。
  千鳥ヶ淵の最寄り駅の九段下は混むと聞いていましたが、平日のせいか、思っていたほどの混み方ではなく、同じく最寄り駅が九段下の武道館でのコンサート後の行列みたいなものは出来ていませんでした。

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 わ〜い、江戸城の石垣だ!

 というのが駅から地上に出て最初に目に入る光景。

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 この辺りはまだそんなに混んでいませんが・・・

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 お堀のまわりの散策路に入ると人がぎっちり。

 これは紅葉の東福寺へ向かう道か、はては嵐山か・・それとも醍醐の花見か・・・だからこのくらいの混雑で驚いたりしないぞ!

 などなどかわいくないことを思いつつ足を進めます。

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 ボート乗り場は整理券が必要な状態ですが、お堀の中ほどはボートがいっぱい。

 むか〜し子どもの頃、父がボートを漕いでくれて母と一緒に千鳥ヶ淵のお堀の中から青空と満開の桜を見上げた記憶があります。

 あの頃は東京に人が集中しはじめてはいたけれど、今ほどではないし、短気な父がボート待ちの行列に並ぶわけはないので、たぶん割とすんなりと乗れたのだと思います。

 千鳥ヶ淵という言葉に懐かしさを感じてしまうのは、子どもの頃の思い出があるからですが、その頃には全国区の桜の名所ではなかったと思うので、わざわざ花見に行くスポットという意識もありませんでした。

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 遊歩道を歩く人の中に傘をさす人が現れましたが、気が付くとぽつぽつと降り始めました。気象情報が言ってた午後から雨は当たり!
 
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  ボートに乗った時も見た「旧近衛師団」。当時はまだ何ものでもなくて、活用される事なく取ってあった感じだったと記憶しますが、戦前生まれの両親にとってはエリート軍人の本拠地であった建物が残っている事は感慨深いものがあったのではないかと思われます。

 こちらは2021年の秋に金沢に行った時に観覧した国立工芸館が金沢に引っ越す前までの国立工芸館でした。



 この辺りまで来ると、花見の人も殆どいなくなって静かになりましたが、雨脚が激しくなって、歩道と道路の間にはちょっとした流れが出来るくらいでした。

 そこで次なるスポットへ・・・

 というのは長くなるので、別項にしますが、東京の花見の名所、実にひさしぶりでした。

 そして思いました。鎌倉は遠くになりにけり。

 去年まで「簡単に行けるからまた来年ね」と思って花見の時期には通り過ぎるレベルで済ませていたのですが、ちゃんと行っておけばよかったなぁ、鎌倉のお花見。

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