歯みがき情報、何が正しいの？ : コガネムシのつぶやき

　子どもの頃は体の健康についてはともかく、歯の健康はまだおろそかにされる傾向が残っていたようで、加えて戦時中甘いものが食べられなかった反動か、甘いものを食べられるが豊かさの象徴で、せっせと食べまくった結果、老いも若きも虫歯があるのが普通だったと記憶しています。

　そんな中、歯に気を掛けるように育ててくれた両親には感謝しています。

　　母が加入していた友の会の親しいメンバーの方のだんな様が歯科医師だったこともあって、何か不具合があるとすぐにそこに連れて行かました。

　　やさしくおだやかな先生で治療のあとには今や知る人もいなさそうな「アンプル」という小さなガラス瓶の口を切るためのハート型のヤスリをご褒美にいただいたり、時には母と一緒にお茶をいただくという楽しみがあったので、歯科治療がトラウマになる事もなく、大人になっても不具合があれば即歯科医に行く習慣が出来ました。

　　父の方は食後直ぐに歯を磨く、歯を磨いたら絶対に飲み食いしないという姿を見せてくれ、実際に父の歯はきれいだったので、歯科医通いはしても歯磨き態度はお世辞にも良いとは言えなかった母より父を見習った方がいいぞと思って、そのようにしてきました。

　　歯磨き粉が粉からチューブ入りになった頃、３・３・３運動というのがありまして、1日3回、食後3分以内に3分磨くという内容だったと記憶しています。

　今から思えば、歯磨き粉が売れるようにという部分もあったのだとは思いますが、歯磨きは起床時の口の中をさっぱりさせるためにすればよくて、夕食後は歯を磨かない（実際にそういう人を周囲で何人か見たときは驚いたものです）という習慣を改めさせるのに役立ったと思います。

　　歯磨き方法もローリング法というのが新しく出てきて、ゴシゴシ横磨きじゃだめよ、歯茎のところでくるっと回すようにしましょうねと言われ、歯ブラシもそれに合うような形のものが売り出されました。

　　素直な小学生だった私はそういう豆知識を得るたびに出来るだけ実行してまいりまして、おかげさまで乳歯の時代は最大4本くらいあった虫歯も永久歯に生え変わった段階で０となり、中学校3年の時は県のもっとも良い歯の子に選ばれるという、人生で最大のほめられ経験をしました。

　そうなるとますます歯を大切にして、新しい標語、新しい歯磨き知識を得る都度、実行しようと思って来たのですが・・・

　　時々、何が本当なんだよと戸惑います。

　３・３・３はいつしか「磨きすぎは歯のエナメル質が擦り切れる」とすたれてしまいましたし、ローリング法より小刻みに歯ブラシを動かすバズ法の方がいいとなりました。

　　ここ何年かは夕食後に直ぐに磨かないのは気持ち悪いなと思いつつ「食後直ぐに磨くと、酸性の食べ物のために歯がやわらかくなったところにブラシの毛で傷がつく」という論を見まして、おりしも歯の老化も感じていたので、これまた素直に従っていたのですが・・・

　　なんと最近のヤフーにこんなのが載っていました。

　手っ取り早く言ってしまえば、食後直ぐに磨いた方がいいという・・・(￣▽￣;)

　うわぁ、またいう事が変わってるぞ～というのが本音です。

　そして素直に（？）食後直ぐに磨きました。

　この調子で歯磨き情報が変わる度にそれに従う事になりますが、医学の進歩と思えばいいんですよね。

　歯ブラシは1種類だけじゃダメという論も見かけますが、横浜で通っていた歯科医さんから勧められたプラウトという歯ブラシを使うとすごく気持ちいいのでもうやめられません。