今日は世田谷マダムを誘って、先月のいただきものの招待券を持ってパナソニック汐留美術館のルオー展に行きました。
平日なので予約は不要でしたが、かなりの入りで、先日のポケモン×工芸展レベルでした。
ルオーといえば、八ヶ岳の清春芸術村にもルオー館があるので、私は割と馴染みがある画家です。
※最終展示コーナーの作品は撮影OKでした。
が、今企画展で見た初期の画学生時代の作品は思っていたルオーの画風と全然違って、敬愛していたというダ・ヴィンチの聖母子像を思わせるような表情だったりするので驚きました。
師匠がモローだったと言うのも初めて知りました。
子どもの目にはうまいんだか下手なんだか分からなかったピカソも若かりし日はデッサン力を感じさせる作品を残していますから、やはり基礎は大事!
ルオーと言えば宗教的な雰囲気、と教会堂にも似た清春のルオー館と展示を見て思い込んでいましたが、あれは晩年の作品だったようです。
第一次、第二次世界大戦の頃の作品は戦争の残虐性を描いた作品もありました。ただむきつけに残虐性を描くのではなく、何かしら希望を感じさせる画面になっているとの説明がありました。
モローや出版社からルオー宛の心のこもった手紙も一部展示されていました。
その中にナチスに占領されていたフランスでプロパガンダとして著名な画家が画集の出版に協力するくだりがありました。
プロパガンダと言えば衆愚政治のイメージですが、フランス人画業に携わる人たちのそれは密かな抵抗運動だったのと事。
映画『カサブランカ』でもナチスに対抗するフランスの人々がラ・マルセイエーズを斉唱する場面がありましたが、長い物に巻かれたフリをして実は巻かれない、フランス人の底力を感じました。
そして、文化の力を信じる国なんですね。
対しまして、鬼畜米英、敵性語は使うな!などはちゃめちゃに言ってたのに戦に負けたら速攻で手のひら返し、最近は金にならない学問や芸術は切り捨ててよしとするどっかの国ったら(以下省略)😓
なんて事も思わされましたが、戦後晩年に向けてルオーの画は穏やかな宗教的雰囲気をまとい、私が生まれた翌年に84歳の天寿を全うされたのでした。
パナソニック汐留美術館の開館20周年記念にふさわしい良い企画展でした。
ところで今日は気象情報が大外れ。朝のうちは晴れていてもだんだんお天気下り坂……のはずが、一時は灰色の雲が出現したものの、降らないでえらく暑い一日でした。
本日のランチ(鑑賞前)
42階から羽田へ着陸体制の飛行機やフジテレビ本社、レインボーブリッジを見つつ。
お店のInstagramをフォローすると食後のコーヒーが無料と言うのですかさずフォローしてお店の人に画面チェックしてもらったちゃっかりオバハンずでした。😝
今日も楽しい一日でした😀