暮れも押し詰まって来てから片づけをしようかと言う気分になって、しかしダラダラ進まないでいるのは、学校時代に定期テストの直前にならないと勉強する気にならず、しかしギリギリまでぐ〜たらしていた習性がそのままつながっている気がします。

  三つ子の魂ではなくて、児童生徒時代の魂が100まで続くのか・・・いやいや100歳までは生きていられる気がしないぞ。

  という訳で、途中で挫折したのですが、久しぶりにオークションに出品しようかしらと準備をしている間に改めて気づいたのです。
  何と味気ない暮らしをしているのだろうと。

  出品しようとしたのは子どものころから可愛がってくださっていた今は亡き母の友人から何のお祝いだったかのか、単なるプレゼントだったのかは忘れましたが、いただいた鎌倉彫の手鏡です。

F43287A9-B5FC-4C49-A2CC-8CECC7CB7674

  今ネットで調べると鎌倉彫専門のお店で3万円以上するしっかりしたつくりのお品です。

  当時の自分はバタバタしていて「今はこんなすてきな鏡を使える状態じゃない。うっかりして割ってしまったりしたら申し訳ない。いつの日か、生活周りにゆとりが出来て、大人らしい落ち着いた暮らしが出来るようになるまでもったいないからしまっておこう」と思ったのです。

  が・・・その大人らしい落ち着いた暮らし・・・全くもって実現しません。

  こちらはどうも祖母と暮らした八ヶ岳生活辺りで身に着けたようなのですが(と祖母のせいにする)、とにかく手早くちゃっちゃとしなさいと、しょっちゅう叱り飛ばされる生活でして、勉強とか自分ごとについてはグズグズ腰が重かったのですが、家の中の事、手伝いなどはのそのそしていると、恐ろしい激が飛んできたので、とにかく早くやる(多少出来栄えが雑でも、祖母にとっては命令が遂行される方が重要だった模様(;^_^A)という習性が身に付きつつありました。

  この傾向、八ヶ岳から下山後、殺人的ラッシュアワーにもまれる都会暮らしの中でさらに磨かれたようでして、OL時代になると、祖母から激を飛ばされ、とにかくさっさとやる習性はかなり役に立ちました。

 下っ端OLとして、山のように小包つくりをしなくてはだったり(それは今のオークションやフリマアプリでの発送自体はあまり苦にならないところにつながっています)、職場はゆっくり丁寧に遂行して100点を取るよりは、65点でいいからとにかく数をこなして欲しいという環境だったこともあって、ガサガサ動きました。

  また、多岐にわたる商品を扱っていた会社の中では最も消費者に近く、クレームを受けることもあれば、「お前の上司に伝えとけ、道頓堀にすまきにしてぶち込んだる!」とおっしゃるような物騒なお客様との電話対応もありましたので、面の皮はずんずん厚くなり、態度はますますがさつになりました。

  結婚後は食事の時間が待てずワイワイ言う、食事が始まればびゅんびゅん皿を飛ばすような小童どもを相手に、20回近くは出席させていただいたであろう結婚式の引き出物などのエレガントな食器を使うのは諦めて、コレールをメインにして幾歳月。

  食器はずいぶんと寄贈型リサイクルショップに持って行ってしまいましたが、一品ものの漆器や手鏡みたいなものは、いつかは使えるとそのまま温存していたのです。

  そのいつかは来なかったなぁ。

  この先も来そうもありません。

  率直に申しまして、多くの部屋が倉庫状態なのですから、自分の判断で処理できる自分の持ち物だけでも減らすことが第一で、飾るとかいつくしむまで手が回らないのです。

  さて、鎌倉彫の手鏡はオークションやフリマアプリだとお値段はいくらくらいなんだろうと調べてみて唖然としました。

  販売価格よりかなり低いのです。サイズや質感は違うと思いますが、小ぶりなものだと未使用品でも1000円を切るものがゴロゴロしていました。(;^_^A

  きれいなものや伝統工芸品などを生活に取り込むことが出来ない人が自分以外にも大勢いるようです。

  味気ない暮らしをしているお仲間!? ( ̄ー ̄)人( ̄ー ̄)人( ̄ー ̄)

  表面的にはキラキラしていても、実態は豊かとは言いがたい日本の現状が現れているなぁと思います。

人気blogランキングへ

人気blogランキングへ