昨晩のんびり浴槽に浸かっていたら突然思い出しました。

 大正13年元日生まれの父から聞いたしりとり。

 しりとりと言っても、りす→すり→りんご→ごりらみたいな感じではなくて文章をつなぐのです。

  昭和一桁、転勤族の娘でほぼ西日本を移動していた母は知りませんでした。

  なので東京限定なのか、あるいはひょっとしたら父の家族限定?

 それを確かめたくてももう誰にも聞くことが出来ないのですが、ご存知の方はいらっしゃいますか?

  こんなのです。
 丸いお月さま雲の中

→鎌倉八幡鳩ぽっぽ

→ポンポン鳴るのは花火かえ

→煙突掃除は真っ黒け

→景色眺める遠眼鏡

→ねんねんころり子守唄

→太鼓が鳴ってる村祭り

→りんごにバナナにチョコレート

→跳んだり跳ねたり雀の子

→コロリンシャンと琴を弾く

→くにおとみよこが泳いでる

→留守居の爺や禿げ頭

→丸いお月さま雲の中

 と続くのです。

 確か父は自分がそらんじていたのと同じ年頃だった小学生の私に教えてくれたかと思います。

 今から60年くらい前でもずいぶん古色蒼然としたしりとりだなぁと思いました。

 花火かえなんて言葉づかいは今は時代劇で聞くことがあるかどうかですが、大正生まれ、東京の子どもだとまだ周囲にそう言う言い方をする人がいたのだと思います。

 煙突掃除なんて前の東京オリンピック前に薪で風呂を沸かしていた家でやるとかやらないとか聞いたくらいで寡聞でしたし、私の世代だとメリーポピンズのバートさんのイメージです。

 東京一極集中は始まってはいましたが、幼稚園の時に配布されていたチャイルドブックなどにはまだ村祭りの風景はしっかり描かれていましたが、南関東流れ者みたいだった私は住まい近くの神社の縁日には行っても村祭りに参加したと言う気持ちにはなれませんでした。

 りんごにバナナにチョコレートは当時の子どもの憧れ。バナナはその後お手頃価格になりましたが戦前は高級品でした。

  チョコレートは言わずもがな。残念ながらチョコレートは物価高騰で再び戦前の地位に戻りそうな勢いですね。りんごも決してお安いとは言えないし……。

  遠眼鏡なんて言わないよ、望遠鏡とかオペラグラスとか、などなどツッコミどころがいっぱいですが、それだけ時代を経て風物が変わってしまったのを感じるしりとりです。

 祖母の世代だと琴が女児の習い事だったのが、今や琴を習うのはすごくハードルが上がってますし。

  朝ドラ『ばけばけ』ではヒロインが女中奉公しますが、戦前はすごく裕福ではなくても家庭に雇い人がいるのはよくあることで、だから爺やさんがいたのでしょう。

  今は爺やさんとしてのんびり留守番するなんて悠長なことは出来ず、当時の高齢者(平均寿命から言っておそらく50代😅)よりうんと歳をとってても仕事をする世の中になりました。

  生き甲斐や好きで仕事しているのなら良いですけれど、駅構内で白杖を振り回してふらついていると心配した痩せたおじいさんが手にしているのはマキタのコードレス掃除機で、ふらつきながら彼がしているのは構内清掃とわかりなんとも言えない気分になったこともあります。

  高齢者が居眠りしつつ留守番レベルで済む世の中に戻れますでしょうか?

  なあんてことをつらつら思いながら風呂から上がったのでした。

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