『潮音』の第二巻、本日読了して第三巻を読み始めております。

  最初のうち物語世界になかなか入り込めずにいましたが、原因として舞台になっている場所の土地勘ゼロなのがありました。

 行ったこともない、そもそも行けないはずのナルニア国や中つ国にはスッと入れたのに何故?

 実在の、しかも同じ国ならば頭の中に光景が浮かばなきゃと言う思いが強すぎるのかも知れません。

 第二巻は主人公たちが活躍する主舞台が京都に移りまして、そうなると読めない地名はない、だいたいあのあたりだと見当がつくので『そこってどの辺り?』と言う知りたい心にブレーキをかけられることがなくなりました。

  加えて幕末の有名な事件の名前もいくつも出て来ます。

  今まで知らなかった薩摩藩と富山の売薬の関係の深掘りより、勝手知ったるとまでは言えないものの、引っかかるものが少ないのでスピードが落ちません。

  あとはやはり物語が進むにつれ織り上がっていく人間関係の魅力に惹かれます。さすが手練れの作品だなぁと思わされます。

  身分制度にがんじがらめの江戸時代、士農工商で言えば最下級の商人ながら、武士との間に連帯感や友情が芽生えて行くさま、商家の主人と使用人の間の尊敬や思いやり、家族愛などが幕末の動乱の中でも揺るがない、むしろ団結が強まっていく様子は世知辛い話の増えている昨今、ほっとさせられます。

 さらに昨今物議を醸すことの多いタトゥーも命懸けになる職業従事者には必須だったり、今ならアスペルガー症候群と診断されそうな人物が適材適所で活躍する様子など、いろいろ読ませどころがあります。

  総じて上に立つ人には胆力と思いやりが必要! 自分も含めてせこいちっせえ人間が多い気のする今だからジワっと来てます。

 返却期限までに読み切れたらいいなぁ。

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